true tears 第11話「あなたが好きなのは私じゃない」の感想・レビュー

乃絵「眞一郎の心の底には…湯浅比呂美」
海を見て乃絵との情交の回想に浸るも、比呂美の接吻一つで吹っ飛んでいくOMOIDE of 乃絵ちんに泣いた。
乃絵ちんが可哀想だと思う半面で、今までの行動は全部自演だったことが判明しましたね。

比呂美ルート


異母兄妹フラグが解消され大っぴらに比呂美を攻略できるようになった眞一郎。乃絵との好感度を下げるために選択肢「気まずいので会えない」をチョイス。きっと並行世界ではここで「それでも乃絵が気になる」を選んでくれる眞一郎も居るはず。で、比呂美が眞一郎をアパートに引きずり込み、二人っきりになったと思いきや、あれよあれよという間にキスシーンへ発展。「おにゃのこと冬の海を見に行く」という行為が、眞一郎をしてこれまで彼を尊敬し支え励まし叱咤し崇拝し共に歩んできた乃絵との情交を思いださしむが、比呂美の接吻一つで砕け散っちゃうの。比呂美は乃絵の兄貴との恋人ごっこも「貴方はホントウは乃絵が好きなんだから近親相姦でもしていなさい」と一刀両断。乃絵フラグを破壊して廻る。とりあえず俺が見てるこのアニメでは、和姦ハーレムエンドにはなりそうはないね。そして眞一郎に足りないのは自尊心だ!!文武両道・才色兼備で名高い高値の花の比呂美ちんと釣り合わないと言っちゃってと自滅しそうな男は、いつだって比呂美の彼氏な乃絵の兄貴と自分を比べて自己嫌悪しちゃう。


電波っ娘属性はホントウは自演なの。


眞一郎の絵本では、らいごーまるより先にじべたが空を舞って死亡し「空を飛んだ名誉の鶏」の称号を勝ち得、「らいごーまるはその他の鶏の一匹にしか過ぎなかったのです」と云って思春期まっさかりの選民思想(「俺は空を飛ぼうとしているから他の鶏とは違うぜ」)を打ち砕いてくれちゃいます。鶏小屋でひとり体育座りをする乃絵は、自分がやってきた電波的行為を振り返る。空を飛びたいと無茶苦茶な望みを願うのは現実逃避にしか過ぎない。本当の強さはじべたに這いずり回って辛いことや哀しいことを受け入れること。乃絵は愛するお婆ちゃんが死んで以来、自分を強いて電波っ娘っぽく振舞うことによって自我の安定を諮って精神崩壊を防いでいたのでしたとさ。乃絵ちんはそんな自分に気づいていたの。自分自身の行為を直視した乃絵は壊れちゃって最終手段を決行。じべだを懐に抱きて冬の海へと向かう。乃絵が家に帰らないと聞き必死で探し回る眞一郎に対して抱く比呂美の負の感情だけが、乃絵が逆転する最後のチャンスだ。乃絵に「眞一郎の心の底には…湯浅比呂美」と吐かせた以上、脚本さんが最後にどう締めるかが見ものですな。