姜尚中・小森陽一「『正しい戦争』はどう作られたか」(『戦後日本は戦争をしてきた』角川oneテーマ21)

  • 大学の講義関連(4年の後期でまだ講義とってんのかよ!!というツッコミはなしで)
  • 対談集。この対談の意図
    • 「テロ」という概念と「戦争」という概念を問い直すこと。

1)「テロ」とは:現在、多くの人々はテロという概念が良く分からないまま無責任に使っているアナーキーな状態。

  • どうしてこのような状況になってしまったのか?「テロ」の概念の経緯を探る。
    • a )非対称性:「テロ」を起こすのは社会的弱者。民衆が主権国家という国家権力に立ち向かう手段。
    • b )革命とテロ:個人ではどうしようも出来ない抑圧された社会状況を何とかするために旧体制に立ち向かう
    • c )テロの倫理性:権力者殺害の際に周囲の無関係な人を巻き込んでしまってもいいのか? ex.『悪霊』
    • d )戦略爆撃思想:航空機の出現により人を殺すことについての倫理性の喪失。「テロ」=アナーキー

2)「戦争」とは:現在の戦争は「正邪」の戦争

  • どうして、現在の戦争は「正邪」の戦争として位置づけられるのか?
    • その理由は「総力戦」という概念で説明できる。
      • 主権国家間の戦争(WW?以前)⇒総力戦の誕生(WW?)⇒「正邪の戦争」の誕生(WW?)

∴WW?の「総力戦」はラジオ・映画を使用するナショナリズム動員戦争

  • 20後半は「正邪」の戦争が誕生した。