歴史

講座「広海軍工廠・第十一海軍航空廠と航空機」のメモ

本論の趣旨 広工廠や十一空廠が大正・昭和初期における国内の航空機開発にいかなる影響を与えたのか。 1.広海軍工廠の設立と航空機の黎明 2.広海軍工廠と航空機開発 3.広海軍工廠と航空発動機 4.第十一海軍空廠と第二次世界大戦 質疑応答タイム 1.広海軍工廠…

史学雑誌「回顧と展望」(2018-2020)における海事・海軍・軍港都市に関する文献のまとめ

※掲載順 『史学雑誌』127編第5号(2018.5) 佐藤理恵「維新期佐賀藩海軍とその終焉」(『佐賀大学地域学歴史文化研究センター研究紀要』一二) 佐賀藩海軍の動向を追い、明治新政府海軍への収斂を展望した 山田裕輝「幕末期萩藩の海軍建設とその担い手」(『年報…

【作業中】朝日新聞における満洲国(1932〜45)の旅行・観光に関する記事(時系列順)

満洲に関する新聞記事の分析シリーズ。 『朝日新聞』の旅行・観光に関する記事は179本程あり全部読みました(※満洲以外の帝国日本の植民地が数種類混じっている)。 今は時系列順ですが、これから分類・整理します。 満洲に関するコラムや小説もチェックすると…

ルイーズ・ヤング/加藤陽子ほか訳『総動員帝国-満洲と戦時帝国主義の文化-』(岩波書店、2001年)

本書の趣旨 本書は2つのシステムの関係を分析する。一つ目のシステムが、満洲支配のシステム。それは(a)日本が満洲に作り上げた国家機構、(b)植民地経済開発についての支配機構、(c)社会的支配のメカニズム、以上三点を包含している。二つ目のシステムは、日…

博物館学(002) 大出尚子「「満洲国」国立博物館の展示における「満洲色」の創出」(『内陸アジア史研究』25、2010年、121-142頁)

「国民国家形成を歴史的に正当化する一国史創出の根拠付け」という機能・役割を、博物館の調査・発掘・展示が果たした。 はじめに 本稿について 趣旨 「満洲国」国立博物館の展示替えおよび特別展の内容とその特徴が、日本と「満洲国」をめぐる学術動向とい…

榎森進「これからのアイヌ史研究にむけて」(北海道大学アイヌ・先住民研究センター『アイヌ研究の現在と未来』北海道大学出版会、2010年、20-58頁)

アイヌ史研究に関する問題点のメモ 現在のアイヌ史研究で重要なこと(21頁) 「「アイヌ民族を取り巻く現状を正しく見据えた研究」をしていかなければならないということ」 問題意識の欠如(21頁) 「〔……〕研究者の関心のある問題をアイヌ民族を取り巻く現在の…

原敬「海内周遊記」第七報・第八報 (『原敬日記』6巻、福村出版、1967、52-73頁) まとめ

1881(明治14)年、郵便報知新聞記者であった原敬が25歳の時、東北・北海道を周遊した際に記した「海内周遊記」。そのうち、北海道に関する記述である第七報(7/16〜8/1)・八報(8/1〜8/14)のまとめ。 ※正確なものではないが、原敬が通ったルートはだいたいこん…

伊藤之雄『原敬』(講談社選書メチエ、2014年) 「原敬を考える意味−はじめに」および「第一部」(17-122頁)

原敬を考える意味−はじめに (17-28頁) 本書の趣旨「原の第一次大戦後の新状況への対応」(18-19頁) 「本書では、原の生涯をたどりながら、彼が第一次世界大戦後の新状況にどのように対応していったのかを見てみたい。そのことで、理想を持ちつつ現実的に対応…

『日本交通公社七〇年史』(日本交通公社、1982年)

明治45年3月に設立されたジャパン・ツーリスト・ビューローは、当初は、欧米人観光客を日本に誘致し、日本の文明度の高さを海外に知らしめると共に外貨獲得を目的としていた。だがしかし、旅行ブームの進展とともに邦人客への代売も担うようになっていった。…

【研究指導】日本における満洲イメージの創出・支配の正当化の装置としての観光

研究論文の要旨を図解フローチャートでプレゼンした際に指摘されたことのメモ。 要旨を言葉でまとめると以下の通り 【1】問題意識と問題設定 テーマと具体的な題材 問題意識の根底にあるのは「ヒトの移動」つまり「なぜヒトは移動するのか」。この問題意識の…

バラク・クシュナー/井形彬訳『思想戦 大日本帝国のプロパガンダ』(明石書店、2016)

この本の趣旨(31-32頁) 「戦時下日本のプロパガンダのより詳細な分析が重要である理由として、以下の二点が挙げられる。第一に、戦時下日本の目的追求を下支えした当時の社会心理を浮かび上がらせること。第二に、日本の一般大衆は戦争の積極的な参加者であ…

貴志俊彦『満洲国のビジュアル・メディア』(吉川弘文館、2010年)

本書の趣旨(3頁) 「満洲国はみずからの存在を、どのようなものとして国の内外に認知させようとしたのか。本書は、その企画と弘報政策に深くかかわった日本人が描いた/描こうとした満洲あるいは満洲国イメージから、このことを検証するものである。」 雑感 1…

ケネス・ルオフ/木村剛久訳『紀元二千六百年 消費と観光のナショナリズム』(朝日新聞出版、2010年) 第6章・結び・解説(原武史)(231〜303頁)

この本の趣旨 (戦争末期を除き)戦時中が日本にとって暗い谷間でだったという見方をくつがえすこと。 まとめ http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180914/p1 http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180917/p1 http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180918/p1 http:/…

ケネス・ルオフ/木村剛久訳『紀元二千六百年 消費と観光のナショナリズム』(朝日新聞出版、2010年) 第4章・5章(171-229頁)

この本の趣旨 (戦争末期を除き)戦時中が日本にとって暗い谷間でだったという見方をくつがえすこと。 まとめ http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180914/p1 http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180917/p1 http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180918/p1 http:/…

ケネス・ルオフ/木村剛久訳『紀元二千六百年 消費と観光のナショナリズム』(朝日新聞出版、2010年) 第1章〜3章(55-169頁)

この本の趣旨 (戦争末期を除き)戦時中が日本にとって暗い谷間でだったという見方をくつがえすこと。 まとめ http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180914/p1 http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180917/p1 http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180918/p1 http:/…

ケネス・ルオフ/木村剛久訳『紀元二千六百年 消費と観光のナショナリズム』(朝日新聞出版、2010年)、「序章」(〜54頁)

この本の趣旨 (戦争末期を除き)戦時中が日本にとって暗い谷間でだったという見方をくつがえすこと。 まとめ http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180914/p1 http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180917/p1 http://d.hatena.ne.jp/mmm000mmm/20180918/p1 http:/…

遠山茂樹『明治維新』(2018年、岩波文庫) 雑考

戦後歴史学・階級闘争史観・明治維新は単なる封建勢力内の権力移動という論調の明治維新。 この1冊だけ講読するのではなく、近年の新書などではどのように明治維新が描かれているかとかの対比をすればよかったかもしれない。 大衆向け新書⇒講談社現代新書(板…

【進捗状況】「なぜ帝国臣民は植民地へと移動したのか?」

【大テーマ】帝国と植民地間の人の移動について調べている。 RQ 「なぜ帝国臣民は植民地へと移動したのか?」→「帝国−植民地間の移動という欲望を喚起させる装置」 これまで 帝国と植民地間のツーリズムや観光についての先行研究などの調査を行った。 http:/…

戦前の旅券(パスポート)制度の歴史

帝国と植民地間の人の移動について研究している。移民・出稼ぎ・商用・旅行・観光など、何故人は移動するのか。その原因には、プッシュ要因・プル要因という違いはあれど、人に移動したい/する必要がある/させたいという欲望を喚起させる装置が存在したは…

遠山茂樹『明治維新』(岩波文庫、2018年) 第五章「明治維新の終幕」(313-334頁)

明治維新を、天保12(1841)年の幕政改革から明治10(1877)年の西南の役の期間における、絶対主義形成過程と捉える歴史叙述。 概要 倒幕派の背景には尊攘思想があったので、明治新政府は対外膨張を孕んでいた。征韓論は、対外膨張VS国内統治の対立ではなく、権…

遠山茂樹『明治維新』(岩波文庫、2018年) 第四章「天皇制統一政権の成立」(225-312頁)

概要 王政復古の大号令の思想は公議政体論と共通するため、慶喜の新政府への参加の是非が問われたが、薩長は強行的に旧幕府との戦争を引き起こした。故に新政府は批判を受けたため、自己の権力を正当化するため五箇条の御誓文や政体書を出した。だが、それら…

遠山茂樹『明治維新』(岩波文庫、2018年) 第三章「幕府の倒壊」(125-223頁)

概要 尊王攘夷運動は8月18日の政変、禁門の変により挫折した。第一次長州征伐に際し、奇兵隊などを組織したことで、藩主を擁する藩庁側に銃火を浴びえることができ、封建道徳的名分論に関して倒幕派は尊攘派よりも深みを増した。一方、条約勅許により開国は…

遠山茂樹『明治維新』(岩波文庫、2018年) 第二章「尊王攘夷運動の展開」(59-124頁)

概要 欧米列強の外圧よりも幕末日本にブルジョワ的萌芽があったという内在性を重視している。 当初、尊王攘夷論は幕府を強化するための理論的根拠だった。尊王攘夷はいつから反幕府となったのか。それは継嗣争いに敗れた改革が井伊攻撃の口実を違約調印に求…

遠山茂樹『明治維新』(岩波文庫、2018) 第一章「天保期の意義」(pp.37-58)

戦後歴史学・階級闘争史観・明治維新を絶対主義革命と捉える。 第一節 問題の所在 明治維新の起源は天保期(p.37) 「19世紀3,40年代の天保期の政治過程の中に、すでに明治維新の政治的本質の原型が形成されていた」 天保期の特徴(p.37) 「封建的土地所有と耕…

観光、ツーリズム、旅行の定義及び旅行業の歴史

はじめに 帝国と植民地間の人の移動について勉強しており、満洲におけるツーリズムを調べている。 前回の演習では、ツーリズムや観光の定義、また戦前日本の海外渡航制度についても述べる必要があるとの指摘を受けた。そのため、参考文献を読んでいるのだが…

三谷太一郎『日本の近代とは何であったか』(岩波新書、2017) 第三章「日本はなぜ、いかにして植民地帝国となったのか」(pp.143-204)

植民地帝国日本の始まり 「遼東半島還付が日本政府や国民に与えた深い挫折感は、日清戦争後に出現した植民地帝国の実体そのもの(いわば即時的な植民地帝国)を、自覚的な植民地帝国(いわば対自的な植民帝国)に変える内面的動機となりました。これによって日本…

遠山茂樹『明治維新』(岩波文庫、2018年) 序論(pp.19-36)

この本を読むにあたっては戦後歴史学についての知識が必要。 一 明治維新史の学問的確立の条件 明治維新史を含め日本近代史が最も未開拓な分野であった理由 「〔……〕第一に基礎史料が充分に公開されなかったこと。公開された少数のものも、その多くは、学界…

加藤聖文『「大日本帝国」崩壊』(中公新書、2009)

本書の趣旨 大日本帝国とは何だったのか、その本質はどこにあるのか、どういうかたちで滅亡していったのか、そのことが現在のわれわれにとってどう関わっているのか、これらを明らかにする。 以下 参考になった箇所抜き書き 満洲国崩壊の意義 「満洲は朝鮮や…

鈴木多聞『「終戦」の政治史1943-1945』(東京大学出版会、2011) 第四章「ポツダム宣言の受諾」(151-214頁)

本章の趣旨 日本降伏の要因に、原爆要因やソ連要因だけではなく、本土決戦要因と条件要因を加えて考察する。 本章の視覚(1) 昭和天皇の決断に最も大きな影響を与えたのは、実は本土決戦要因であった。 実際、8月10日の御前会議において、昭和天皇は、降伏理…

鈴木多聞『「終戦」の政治史1943-1945』(東京大学出版会、2011) 第三章「鈴木貫太郎内閣と対ソ外交」(109-149頁)

第3章の趣旨 米ソの軍事的圧力が、日本をソ連に接近させたという観点から、日本の軍事・外交政策の双方を再検討する。 そして、その政策は戦争終結の時期や条件の問題とどのような関係にあり、その中で、昭和天皇はどのような政治的役割を果たしたのかについ…