Volume7|ボリュームセブン 攻略メモ02「内世界編」の感想・レビュー

内世界編は3つのシナリオから構成されている。

  • 外世界から内世界を眺める十丸シナリオ。
  • 内世界の内部事情を扱う龍護シナリオ。
  • 外世界と内世界を繋ぐ構図に迫る八代シナリオ。

上記3つをクリアすると真世界編と突入する。

十丸編


十丸編は外世界の立場から内世界を眺めるという演出。主にはちょっと意地っ張りでコンプレックス持ちのおにゃのこ;梗香をサポートしていくうちに共同作業から愛が芽生えるという展開。自分に自信を持てるものがなかったから努力でそれを補おうとしている梗香とその頑張っている梗香をきちんと認め称え影響を受け評価できる存在が十丸。このシナリオのコンセプトはそんな二人の「ほのぼのカッポォー生活を愛でるホンワカものか」・・・かと思っていた時期が私にもありました。二人の心と体が繋がり取材が順調になる一方で、梗香と十丸はリポーターとして内世界を探っているうちに世界の秘密に足を踏み込んでしまう。それは「時代逆行」という世界概念に矛盾する数々の出来事(時代逆行の年代のズレや何故固有の地下鉄だけ精神壁を通過できるのか等)。結局、梗香は掴まり、十丸は救出に向かおうとするも、龍護に阻まれ消息を絶つ。

龍護編


龍護編は内世界における内部事情にスポットライトが当てられる。龍護が中央政府の治安管理局の一員であり惚れた女のために内部事情の暗部に疑問を抱きはじめる。それを表現する手法が、惚れた女のホルモンバランスが崩れ雄化していくという現象である。龍護は任務の一環として、未来視の秩序を狂わせる存在の十丸と梗香を監視することになる。そのため身分をいつわり米屋の娘:琴良のもとへ下宿することになるが、少女の転落事故を防いだことから心の交流が始まっていく。仕事で疲れ煩悶する男を癒すのは聖少女の役割。だが少女は少女で自分のホルモンバランスが崩れ男根が発生するという悩みを抱えていた。それは米屋の跡継ぎという責任感のために男であることを望んだためだった。だが龍護に抱かれたいと思った琴良の願いは女体化をもたらす。世界の改変を起こす力が琴良にはあるのか!?十丸&梗香、龍護&琴良、八代&さくらは世界の因子となるイレギュラー的な存在であることが判明する。

八代編


八代編では、内世界と外世界を取り巻く世界観の構図関係が取り上げられる。内世界の発生は中央政府の未来予測の掌握の結果であり完全なる管理社会をもたらそうとするものという穿った見方が紹介される。八代はこのような見解を持つ人々も所属する自由を愛する自然主義団体に所属している。絵描きである八代の存在理由となるのが、能天気アホっ娘幽霊少女さくらの存在。彼女をモデルにするために、内世界へと侵入する八代を中心に物語が展開していく。「幽霊」という属性を背負うさくらのパーソナリティこそがこの作品の世界観を構築する鍵となっている。さくらをモデルにすることに拘る八代は自分の信条である抽象画を描こうとするが、それはさくら個人を消却するものであった。さくらの本質そのものを見なくてはならない試練を課せられた八代は、さくらの死因に迫る。その一方で、八代はさくらの裸婦モデルにより絵画の信念を体現できるようになっていく。そう性交によってさくらの本質を見出すことに成功したのだ。さくらの死因を解き明かすことを決意した八代は待っていてくれとさくらに言い残し、真実を求めに行く。