かんなぎ 第4話「シスターーズ」の感想・レビュー

今回のおはなしは、ナギさまの妹ざんげちゃん登場回。
これでメインキャラ全員が出揃い新キャラ晒しも終焉か?
妹の目的は姉の立場を乗っ取り偶像崇拝されることにあった。


霊力の落ちたナギさまは、このままでは信仰の対象となることが出来ず、新たな土地神にとって変わられ消え行く運命にあった。そのことはナギさまの望むところではい。ではどうすれればいいの?民草の信心を集めるのじゃ、そのためには偶像崇拝が必要じゃ、信仰対象となるのはアイドルじゃ!!という方向に。しかしナギさまの思惑はすでに妹により実行されつつあった。アイドルに詳しい美術部員:髪の毛プリンくんに拠れば様々な薀蓄の分析の結果、現在この町ではざんげちゃんが大人気だとか。このプリンくんのなんちゃってヲタク文化的社会学概論は毎回入ってくるのか?原作もこうなのか?そして仁は主人公補正によりざんげちゃんと接触を図ることになる。最初は偶然の出会いかと思いきや、腹黒さから鑑みるに絡まれるところまでも自作自演な気がしてきました。仁はざんげちゃんがアイデンティティの確立に苦悩し、他者需要願望で頑張っている姿に魅せられてしまう。どうやらざんげちゃんの依代であるハクアなる人物が仁きゅんのことが好きで肉体を捧げているようだ。依り代であるハクアの性格はどのようなものであるかは気になるところ。



そしてざんげちゃんを目の当たりにしたナギ様が疑問に思うのが、依代キリスト教という問題。生身の人間に憑依させているのではないのか?神道まっしぐらなナギさまの御神木の分け株なのにどうして妹ちゃんは伴天連教徒なのか?という問題が生じてくる。調査の結果、分け株は健在しており尚且つ教会の敷地に囲い込まれていたためシスターの格好をしていたのだということが判明。教会で信仰の対象としての力を得ていたので神性も高いと・・・ってちょっと待てよ、キリスト教って一神教だから偶像崇拝禁止だし(実際は布教活動によりマリア像とか利用されましたが)、そもそも自然物に神が宿るってヨーロッパ的なものの考え方じゃないだろ嗚呼アニミズム。教会に御神木があっても信仰対象はイエス様にあるわけだから信心集めないはずと画面に向かってツッコミだ。そしてナギさまは依り代のことを慮って妹君を問い詰める。「陣」取りと「仁」取りが掛語になってるわけですね。しかし力の差は圧倒的で分け株として姉にコンプレックスのあった妹のサディズムがいかんなく発揮される。ここの嗜虐的に恍惚とする表情がなんといえない。仁はその状況を目撃してしまい偶像が打ち壊されショックを受ける。



そして今回のつぐみ分。仁の果てしなく偏った食生活に衝撃が走る。幼馴染として仁きゅんのお世話をしたくてたまらないつぐみと幼馴染だからこそ迷惑をかけたくない仁の対比に注目だ。根っこはおんなじで結局はつぐみエンドな模様。家に迷惑をかけたくないのなら私がつくればいいじゃないと宣言するつぐみ、じゃあ何を作れるの?と訊かれ「おひたしと玉子焼き」台詞を吐くつぐみ、そしてお料理勉強中と弁解するつぐみ。もう鉄壁じゃないですか。しかしそこに新たなライバルが登場、ざんげちゃんがお世話をしに居候とかのたまうよ。ざんげちゃん天気予報と合わせながらの展開の演出は結構巧みな気がする。