CLANNAD AFTER STORY 第11話「約束の創立者祭」の感想・レビュー

今回のCLANNADは渚に支えられて仕事に打ち込む朋也のおはなし。
朋也が職場で社会的に認められるようになりつつある一方で、渚の負担は大きくなる。
学校では「は〜い、二人組み作って」で見られるように、二留で友達も作れずひとりぼっち。
さらには心の糧としていた創立者祭のデートもすっぽかされ、着実に精神崩壊が進んでいく。
CLANNAD AFTER STORY は本当に鬱になるぜ。


社会人であれ学生であれ新しい環境に慣れる事はとても大変。しかしその二つの立場で異なるのは社会的責任なんだろうね。肉体労働と専門用語の嵐にも朋也が腐らず仕事を続けられるのは、冒頭で述べられたように全ては渚に対する愛だ!!渚の場合も朋也と同様で、病弱で二留してひとりぼっちでも学校へ通い続けられるのは朋也がいるからこそ。然るに朋也が職場で認められるようになればなるほど、社会的責任が重くなり重要な仕事や休日出勤も増えていく。渚は寂しさを抱えつつも朋也の理解者であり全てを包み込んであげるのであった。視聴者としてはそのうち渚が抱え込みすぎて破裂しちゃうんじゃないかとひやひや。朋也に対して寂しくないですか?と訊ねるシーンは渚自身が朋也と居られないと寂しいというメッセージなんだよ!!切なさ炸裂は、特に二人組み作ってのシーンとかな。先生、組んでやってくださいよ。教員養成課程在籍者としては断じてあるまじき行為!!きっとこの教師は児童心理学や体育科指導法の講義をきちんと受講しなかったに違いない。これだから教育学部以外の出身者の教員はいくら専門性が高くても教育理論の面でいかん。病弱で二留で独りぼっちなんだからもうちっと配慮ってもんを。とルサンチマンをつのらせてみたりなんだり。


渚が一人で苦しんでいるのに対して、朋也を支えてくれるのは渚だけじゃない。渚の両親をはじめヒトの絆とやらを深めていくと思いますぅ。もともと朋也はバスケ部のキャプテンで礼儀作法もなってるし面倒見も良いし先輩に気に入られるタイプだったのでしょう。社員の方々とも良好な関係を気づき、特に芳野さんに対しては良い上司すぎて頭上がらず。朋也の右腕の怪我を見ぬいており、それを克服しようと頑張っていることを評価。尚且つ、無理な場合は助け合うという精神を見せつけ、朋也思わず涙目。朋也が頑張っているのは全て渚のためで仕事は手段に過ぎないが、仕事の価値が多き無くなるに連れて、手段が目的化していく。そしておそらく渚とのデートで浮き足立っていたのでしょう。創立者祭前日、夜間作業でミスを犯してしまう。責任を取らせてくださいとデートすっぽかして休日出勤。ツナギ姿で走ってももちろん間に合わず、そこには夕暮れ時に一人佇む渚ちんの寂しそうな姿が!!ここで朋也と一緒に文化祭を回る妄想をしたり、日中から日が暮れていく描写が入ればさらに鬱々とした描写になっただろう。朋也のことを理解し汗を拭ってあげたり焼きもろこしを共に食すだけで満足する健気過ぎる渚のおかげで朋也はようやく会社に認知されました。社員の雰囲気や個人のネームプレートを手に入れる。ようやく一段落つきここからは渚を大事にしたれ。次第に背景で街が開発されていくのも重要な伏線。