雑録

花と乙女に祝福を 宝生聖佳シナリオの感想・レビュー

『花と乙女に祝福を』の宝生聖佳シナリオは、孤独を孤高と読み換える完璧超人冷徹お姉さまのおはなし。
孤高であると思うのは、自分の地位や能力に依存することで、孤独であることに耐えるための哀しい性質。
晶子は自分を代償に聖佳さまをオープンハートさせ大団円で茶話会イベントを終える。
聖佳さまに残ったのは一層募った晶子への、いや、彰への思慕であったとハッピーエンド。

宝生聖佳のキャラクター表現とフラグ生成過程


宝生聖佳は黒髪ロングで人を寄せ付けないスペックを醸し出す完璧超人生徒会長。人から遠巻きに接せられる聖佳は、心のどこかで自分を受け入れてくれる人を求めいたの。だけど、今まで他人に合わせることなんてなかったから他人の気持ちなんて分からない。生徒会の仕事を手伝ってくれる下級生のスペックも自分基準で考えてしまうために能率の悪さを率直に指摘してしまう。勿論下級生は叱責を受けたと思い込み泣いちゃうの。見かねた晶子は聖佳さまに意見を申し上げるが、その心意気は聖佳さまの叱って欲しい願望をきゅんきゅんと刺激し、一目置かれるようになる。こうして聖佳さまに気に入られた晶子は生徒会を手伝うようになり「100万本の造花」プロジェクトに関わっていく。生徒会に深くコミットするということは、聖佳さまにも深く関わるということ。聖佳さまにひとりご飯の寂しさを覚えさせたり、人と関われるようになるかもと期待させていったのはいつだって晶子だった。次第に聖佳さまと仲良くなる晶子だったが、聖佳さまに特別扱いされるものだかた、周囲からは妬みや嫉妬や恨み辛みを買うようになっていった。とうとう晶子への妬みが暴発した引き金は、イベントの特典「聖佳さまのおうち御招待券」であった。本物の華を探し出すのが目的なんだから造花なんてないほうが良いとの判断の結果を下したファンクラブによって、造花100万本は頓挫しかける。しかも造花に目印をつけておこうなんて悪知恵を働かす不埒な輩が晶子を苛めたもんだから聖佳さまもうぶち切れて、叱責を飛ばす。



だけど聖佳さまが怒れば怒るほど逆効果で、悪い噂が立つばかり。聖佳さまは噂ごときに踊らされ、自分というものを持たずぷらぷらしている女子高生どもが気に食わないこと限りなし。もう晶子だけ居れば良いと思い込み、晶子に依存することで悲しみを慰めようとするが、晶子は決して諦めない。都・志鶴・祈・眞弥子をはじめ、縦ロールやサバサバ先輩の説教も加わり東奔西走しながら傷つきつつもへこたれない。それを見た聖佳さまは晶子が離れていってしまうようで、晶子がいれば何もいらないと二人の世界を構築しようとするが、とうとうついに正体バレ。唯一信じていた晶子にも裏切られたと想った聖佳さまはヒスを起こして彰を追放、そして放心状態へ。しかし、もう今までのように孤独を孤高と読み換えてひとり能力に依存して虚勢を張ることは出来なくなっていた・・・。ひとりである寂しさ、好奇な視線で噂される羞恥心、何も頼れない孤独感。イベントも到底成功にはほど遠く、聖佳さまの精神崩壊は間近・・・。しかしそこで聖佳さまが見たものは生徒たちの造花で埋め尽くされた庭園だった。なんでこんなに花があつまったの?それは、晶子の諦めない勧誘の結果だった。次々と造花を手渡される聖佳さまは、もう一度、晶子に会おうと教室へ向かう。生徒全員から慕われ、それを暖かく受け入れられるようになった聖佳さま。しかし教室に残っていたのは、本物の晶子だった。彰さんは今何処。イベント当日、大盛況を迎える中、聖佳さまは大人気。人いきれに疲れ、晶子との最初の出会いの場所へと自然と足が赴く。そこにあったのは一輪の造花。聖佳さまへと彰から愛の告白を受ける。彰を求めてやまないようになっていた聖佳は想いの丈を打ち明けハッピーエンド。