雑録

ひだまりバスケット 古泉繭シナリオの感想・レビュー

ひだまりバスケットの古泉繭シナリオは、生き辛い人間嫌いの少女を救済するおはなし。
ダウナー系の先輩の稀に見せる笑顔が眩しくて、惹かれていったよ、どこまでも。
トラウマ少女の過去を癒したのも束の間、癒したからこそ地元へ帰ってしまうことに。
人間嫌いだった女の子は思う。人間はくだらなくなんてなかった、と。

古泉繭のキャラクター表現とフラグ生成過程


古泉繭はちょっとダウナー系の斜に構えた感じの女の子。人生をある意味諦観している。主人公の啓人が突如入寮することになった寮長で猫だいすき。会って間もなくの頃は、繭の性格に少しとっつき辛さを感じていたが、接してみれば良い顔で笑えるじゃない。一緒にファストフードのハンバーガーポテトを食ったり散歩したりするうちに徐々に繭の人格の奥深さに惹かれていく。当初、人と接するのが苦手な繭であったが、自分を構ってくれる啓人がまんざらでもなく、何かと気にかけてくれるのできゅんきゅんしちゃう。繭が体調悪くなっちゃって生理なのよとお腹を撫でさせる描写はグッときたね。と、まぁここまでダウナー少女路線でくるのかと思っていたら、この業界にありがちな「他人の心が読める」というパターンに入りますよ。このキャラクター表現は同工異曲が沢山生み出されいるのでいかにキャラとシナリオ展開で表現できるかが山。ポイントになるのは、いじめトラウマ告白・義妹との関係性・実家に帰りますが何か?・思い出作りといったところか。心が読めるので他人との接触を拒み周囲から浮いてしまい苛められていたところを語る構図は、支えてあげたくなるよ。支えることでこっちも自己肯定できるんよ。義妹との関係にきっちり落とし前をつける描写では、攻略されない攻略ヒロインの報われない思いはどこにいくのかとか真剣に考えたね。数分ぐらいだが。



繭と仲良くなり心を読まれて、その愛は永続的なものではないと指摘されても、繭を想いたいと思う気持ちは確かだ。ということでフラグ成立しながら二人で病の克服を目指して治療に励む。好きな人が出来た繭の症状は回復に向かい、啓人とも穏やかな毎日を過ごす日々。だが、啓人は知らされていなかった。症状が良くなれば、繭は北海道の地元に帰ってしまうということを。主治医から間接的に知らされた啓人はショックが隠し切らないが、繭の親友;代田さんの発案で思い出作りをすることに。集ったのは、寮の仲間と啓人'sファミリー、みんなで臨時写真部を打ち立てる。思い出作りをしながら恋人としての時間を過ごし、寮の仲間たちとも友達になれた。だが、二人にチラつくのは別離への悲しみ・寂しさ・恐れなどなどのマイナスの感情。最終日付近には、むずがる繭の背中を落ち着くまでずっと撫でていた。繭がクラスでどんな別れをするのか気がかりになり様子を見に行く啓人だが、そこには一人できちんと立つ繭先輩の姿が!!「繭の世界に救いがあったことを繭自身が気づいてくれた」とのフレーズは良いのう。学校での写真部開催お別れにおいて今まで撮った写真展覧会をするのも中々のもの。離れていたって繋がってるよ!!主人公くんのおかげで、人間は捨てたもんじゃないと少女は肯定できましたとハッピーエンド。