雑録

ひだまりバスケット 仲神かすがシナリオの感想・レビュー

ひだまりバスケットのかすがシナリオは義妹関係性変化モノ。
血の繋がらない兄妹の近親相姦に対する周囲の蔑視にどう立ち向かうか。
使い古されたパターンだけにキャラとシナリオの力が試されます。
この作品では、家族を守りたい母親との対立と和解がみせどころ。

仲神かすがのキャラクター表現とフラグ生成過程


仲神かすがは天才肌のヴァイオリニスト。遺憾なくお兄ちゃん好き好きビームを放ちまくり最初から好感度MAX。小動物のようにお兄ちゃんの周りをちょろちょろしちゃうよ!!シナリオは大きく2つに分かれ、主人公の啓人が義妹のかすがとの関係を受け容れるよ編と、周囲から猛反発される二人の仲を承認させるために奮闘する戦い編。まずは前者からだが、物語の原動力となるのはどちらも母親が二人の関係を認めようとないこと。啓人はママンにより寮にぶち込まれてしまい何度もかすがとの仲を良き兄妹であるように諭される。啓人も最強の兄であることを自負し、かすがとの関係を健全に保とうとするが、自分がどんなにかすがを想っているかを思い知らされる事件が起こる。それが、義妹が告白されちゃうよ!!事件。当たり前の関係が第三者により自覚させられるという心情変化を表現するために好いている子が告白されるってのも王道すぎるパターンですなぁ。ホレ、古典では東鳩のあかりとか、最近の作品だとましろ色の桜乃とかが即座に思い浮かぶことよ。そんなわけでかすがが能天気に好き好き言ってるだけかと思ったらきちんと考えた上での発言だったことが分かる。誰かを好きになる気持ちというのには、大きな力が要るのだと。今まで見せていた行為も近親相姦に対する蔑視をよく考えそれでも義兄と一緒にいたいと想うものであった。そんなかすがを守りたいとかの気持ちもひとしお。啓人は、かすがが望む兄妹であり恋人という関係を自然に受け容れるのであった。かすがを誰よりも理解し甘やかせる啓人の描写を見て兄度たけぇなぁとか関心するね。



で、フラグが成立したわけだが、ここから周囲の猛反発と戦うことに。シナリオ構造として考えられるのは、セカイ系発動して個人同士の関係に依存するのか、それとも仲良しこよしのメンバーで近親相姦への蔑視に立ち向かうのか。そしたら、仲良しこよしのメンバーが全員反対側に回っちゃった。ラスボスはママン。ママンは再婚相手の旦那を亡くしてから、義理の息子の啓人と実娘のかすがを何よりも大切に想っていた。この家族を守りたいと。だけど、そんなママンの思いをよそに二人は二人だけでくっついちゃった。ママンは自分だけが取り残される寂しさを、世間体や常識という体裁を取り作ることで正当化し、寮母という立場を利用して、啓人'sメンバーを煽動、二人の仲を引き裂こうとする。近親相姦なんて許されないと今まで仲良かった友達が総員で反対してくるよ。啓人は、一時は自分らの想いを納得させようと諦念モードに陥るが、かすがに落ち込み俯きながら暗い顔をさせて暮らすなんて出来ないと、今までの想い出が想起される。再婚して義父に懐いたものの亡くしてしまい悲しみに暮れるかすが。ママンは教師で帰ってくるのも遅く甘えられない。泣きじゃくるかすがを見て想ったんだ、父であり兄でありかすがにとってのスーパーヒーローになるんだと。そして、愛の逃避行を敢行。唯一のは理解者は男友達の悪友だ。血が繋がらないのだから別にかわまんぞ、周囲は納得すんのに時間がかかるので戸惑っているだけだと助言をくれる。結局、啓人の仲間たちも徐々に考え方を改め応援してくれることに。いざ行けママンと最終決戦。かすがと恋人になっても家族崩壊しないよ三人でずっと家族だよと家族パワーが発動だ。ママンは今まで旦那を亡くした悲しみを家族で癒していただけのことに気づいて、二人の関係を了承し、親子三人ハッピーエンド。