雑録

サキガケ⇒ジェネレーション「海棠璃々子」√の感想・レビュー

海棠璃々子√は中2病徒が近親相姦して社会的自立をするおはなし。
御多分にもれず璃々子も『中二病でも〜』が流行ったのを契機に量産されたキャラのひとり。
兄だけが全てだった世界から兄たちとゲームをすることを通じて周囲と人間関係を構築する。
近親相姦であることもあっさりと受け入れられ、璃々子は自分を肯定できたのであった。
お兄ちゃんに添い寝してもらいながら自らを慰める描写はとても良かった。

海棠璃々子シナリオの概要と物語の展開


  • 璃々子の中二病スタイル
    • 中二病」というキャラクター表現でその根幹となるのが「如何にして彼女は中二病となりしか」という問題です。人は誰しも足を踏み間違えて中二病に罹患しますが、その背景を描くことを通して彼・彼女が感染するに至った社会問題を描くことが出来るのですね。さて、璃々子はなぜ中二病に陥ったのでしょうか?それはこの作品の物語世界と大きな関わりがあります。本作は隠蔽はされているものの魔法が存在している世界という設定。璃々子は膨大な魔力の資質の持ち主であり、そのため周囲に様々な影響を及ぼしていました。魔法が隠蔽されている世界のため、璃々子は忌み子として周囲から白眼視されて育つことになりました。こうして自己を閉ざして生きるようになった璃々子でしたが、その救いとなったのがお兄ちゃんの存在だったのです。兄は璃々子とコミュニケーションを図るためにゲームを用い、一緒にプレイしていきます。そう、兄とゲームをすることこそ、璃々子にとっては生き甲斐となったのです。璃々子は自分が忌み子であるという弊害を中二病によって乗り越えようとします。選民思想を展開し、選ばれた存在である認識をすげ替えることで自我崩壊を防いだのでした。



  • ゲーミフィケーションによる学習活動
    • ゲーム感覚で楽しみながら主体的に学習していく活動をゲーミフィケーションといいます。本作では主人公くんたちがゲームを楽しんでいきますが、それは知らず知らずの間に魔力制御を身につける学習プログラムの一環だったのです。某ハンター漫画でもグリードアイランドがゴンさんたちを強くするためのものだったように。本作では魔法が隠蔽されているため、魔法制御の体系的な指導を受けられず能力を持て余してしまう子どもたちが存在しています。ハリポテの世界なら魔法魔術学校などにぶち込まれることになるのですが、指導者も足りていない上、しきたりや修行など積極的に勉強したくない人たちも居るわけです。しかし能力を身につけて貰わなければ困るので、ゲームを遊ぶことによって学習できる装置を開発したのでした。璃々子たちはゲームを遊びながら魔法制御を身につけていき、なおかつトモダチを増やしていきます。兄が居たからこそ共同プレイの喜びを覚え、兄が居たからこそ生きてこれた。璃々子は兄に肉欲を覚えるようになっていきフラグ成立。また兄との行為が「自我境界の形成と認識」の訓練ともなり魔法制御を身につけます。こうして璃々子は魔力の暴走に対してきちんと対処できる在り方を示し、そのモデルケースとなることで魔法世界の新たな希望となったのです。こうしてハッピーエンドを迎えたのでした。