こころリスタ!「長沢雪音シナリオ」の感想・レビュー

世話焼き系イモウトがインセストタブーを避けるために妹であることを止めようとするはなし。
しかしそんなこともなく禁忌問題は棚上げにされてうやむやにされて終わった感がある。
今まで兄の世話を焼くことにしか存在意義を見いだせなかった妹はメイドになることを決意。
ネットのアバターと融合し、イヌミミケモナーエンドを迎えるのであった。個別短いなぁと。

雑感


  • 真面目な世話焼き系イモウトが家族を支える
    • 主人公くんの家庭は下手したら崩壊の危機。長期出張の父、自分の趣味をこじらせてゲーム屋小売店をしている母、コミュ障の主人公くんに、ヒッキーの妹その2というそうそうたるメンバー!!そんななか唯一の常識人であるのが雪音であり、いろいろと文句を言いつつもよく家族をまとめ上げその中心になっていました。しかし逆に考えると、雪音は家族を維持することでしか自分のアイデンティティを保てなかったのです。家族の維持という重圧に潰されかねないことを懸念した主人公くんは雪音の気晴らしとして外に繰り出させてあげます。その際、プレゼントとしてワンピースをプレゼントしてあげたのですが、この経験が雪音の主人公くんに対する思慕の起源となったのでした。しかし主人公くんはこの服の重要性をすっかり忘れており、妹その2が拾ってきた猫がワンピースをめちゃくちゃにしてしまった時には新しいのを買ってあげるよとか空気読めない発言をして雪音を傷つけてしまうのでした。この業界によくある幼少期の記憶を忘れてしまうパターン。



  • インセストタブーは途中でどっかに行ってしまいます
    • 雪音は真面目であることを自己の存在意義としています。なぜかというとそれ以外には自分というものがないから。努力をしていても成績がそんなに良いわけでもないという描写も挿入されます。そんな雪音にとって兄と繋がるということは真面目な自分像を壊してしまう行為に他なりません。兄のことが好き好き大好き好き好きなのにも関わらず、兄を愛すとタブーに触れてしまうというジレンマ。そんなわけで雪音はイモウトである自分の属性をネットのアバターに譲渡し、自分は女であろうとします。そんな雪音の葛藤を受け入れてあげればフラグは成立さ。オンナとしての雪音だけでなく、イモウトとして、家族として好きなんだと肯定してあげましょう。そんな折、なんとネット世界でアバターと雪音が同化してしまうことになります(トートツ)。近親相姦問題は棚上げとなり雪音の人格にネットのアバターが入り込んで現実世界でケモミミエンドを迎えます。えー!!なんか他の個別もそうですが、短い感じが否めません。