星恋*ティンクル「群雲そらはシナリオ」の感想・レビュー

主人公くん一族が封建的な田舎町から排除された原因を紹介するはなし。
物語の根幹を成している要因の一つが「異能」と「掟」なのに話の内容が深まらず、勝手に解決されたよエンド。
実妹設定にも関わらず全く関係性変化に対する葛藤もない。
主人公くん兄妹には育児放棄した父親が背景にあるのだが、叔母が勝手に見つけていて会う描写もなく終わる。
なんだかなーって感じ。途中で何度か寝てしまった。

雑感


  • 異能と掟がせっかく設定されているのに物語の内容がほとんど深められない
    • 物語の舞台となる封建的な田舎町には、「知」「勇」「仁」の各異能を有する御三家が存在していました。御三家はそれぞれの異能をいかして各々の分野で活躍し、三すくみの状態となっていたのです。それゆえバランス・オブ・パワーを崩さないためにも御三家が結びつくことは禁じられていたのです。しかし主人公くんの祖母と祖父はそれぞれ「知」の異能と「勇」の異能を保持していたにも関わらず、愛し合ってしまいます。そのため二人は御三家の苗字を剥奪された挙句、異端者として「群雲」の苗字を与えられて村八分となってしまい、共同体内でひっそりと生きることを強いられたのでした。主人公くんの母は奔放な性格であり、さっさと封建的な田舎町から出て行ってしまいます。そして主人公くんの父と結ばれたのですが、母親は病弱であったのでそらはを産んで死亡。主人公くんの父親は悲しみのあまり育児放棄して蒸発してしまいます。以来主人公くんは妹の世話をしながら生きてきたのですが、哀れに思った叔母に引き取られることになり、封建的な田舎町にやってきたのでした。
    • で、ここまでお膳立てされたからには、この御三家の異能と掟について話が深められ、そこから主人公くんたちの力で解放されるのだと期待されますよね?しかしもう既に問題は解決されており、主人公くんたちはその結果だけ享受することになります。育児放棄していた主人公くんの父も叔母が自動的に見つけておいてくれました。そんな感じでめでたしめでたしとなる。