To Heartの想い出(20周年に寄せて)

もはや遠い記憶の彼方であり、記憶違いや思い込みもあるかもしれませんが。

  • ゲーム系テキストサイト→各種SS読み漁り→漫画版→PS2版『東鳩2』→PC版『東鳩』初代という流れでプレイしました。
    • 発売された頃はその存在を全く知りませんでした(そもそもゲームといえば家庭用ゲーム機であり、当時はゲームボーイを片手にカントー地方をめぐるポケモンキッズでした。パソコンは『図工』か『技家』で触れる程度でした)。初めて認識したのは多分『るろ剣』?か何かのコミックスだっと思います。作者のオマケページで『To Heart』を紹介している記事があり、そこでタイトルを目にしたのだと記憶しています。
    • 私自身が『To Heart』に(間接的にとはいえ)初めて触れたのは、とあるゲーム系テキストサイトにおいてでした。当時は「攻略しながらリアルタイムでプレイ日記を書く」というスタイルをウリにするサイトがありまして、そこで書かれたプレイ日記を読んでは攻略した気分になっていたものです。
    • この当時の葉鍵の特徴といえばプレイした人たちが二次創作でSSを量産していたことです。あまたのSS群を読み散らすことでキャラ造詣が深くなり、各キャラが血となり肉となっていきました。
    • そして漫画版は『電撃大王』で連載していたコミックスを立ち読み。あかりの髪型チェンジや膝枕、玉子焼きをリクエストするヒロユキちゃんを断片的に思い出すことができます。思い出補正なのでしょうが、あかりがひろゆきちゃんをひざまくらしようとドキドキする描写は、その後の辛い人生を乗り越える糧となりました(割とホントウ)。
    • その後、家庭用ゲーム機の『To Heart2』をやった後、プレステエディションではなく、PC版『To Heart』初代をプレイすることになりました。
  • エクセルでキャラ出現表を作りましたよね
    • 一番の印象に残っているのは、攻略がすごく大変だったことです。今のゲームは、マップ移動選択画面ではデフォルメされたチビキャラたちが居場所を教えてくれますが、『To Heart』は違いました。なんと場所移動の選択肢が出るだけで、どこに誰がいるのかは全く分からないのです。選択肢を総当たりでアタックし、エクセルでキャラ出現表を作ったのもいい思い出ですね。たぶん私が初めてエクセルを使ったのは『To Heart』を攻略するためだった時でしょう。
  • あかりを攻略するのは骨が折れました。
    • あと攻略が大変といえば幼馴染ヒロインのあかりです。上記の漫画版でも挙げましたが髪型チェンジで立ち絵変化はちょっとした感動でしたが、ぬるいキャラゲーに浸りきっていた私はなかなか攻略できませんでした。それもそのはず、私はエクセルでキャラ出現表を作ると、ひたすらあかりに会い続けていたのです。昨今の紙芝居ゲームならこれでOKでしょ?しかしあかりを攻略するためには他のキャラの好感度をあげて、あかりにひろゆきちゃんが他の女に取られてしまうという危機感すなわち「異性への自我」を持たせないと攻略できないのです。
    • 所謂「幼馴染関係性変化」というシナリオ展開の記号を確立させた重要な一コマだったのではないでしょうか。長い時間を共にしている幼馴染が初めてお互いに異性を感じ、好感度MAX状態なのにもかかわらずそれでも従前の関係性に引き摺られるのでフラグが構築できないため、そこを如何にして関係性変化させるか!?といった醍醐味を魅せることが勝負になるあの「幼馴染関係性変化」ですよ!!無論もしかしたらあかりの前にもいくつかシナリオがあったかもしれませんが、あかりの存在は大きいと思うのです。
  • シナリオごとにひろゆきちゃんの性格が変わりまくってたのも印象深い
    • 初代ヒロインの個別キャラ属性は、幼馴染、アンドロイド(メイドロボ)、魔女っ娘、格闘少女、超能力使い、似非外国人などがいたかと思います(マルチシナリオで扱われたアンドロイドと人間の関わりは『ちょびっつ』でも扱われましたし、2017年でも『トリノライン』などがありましたね)。そんなそれぞれの属性を持つヒロインの人生に巻き込まれていく我らがひろゆきちゃんでしたが、√によってキャラが変わりまくってたような気がします。それでも違和感なく受け入れられていた不思議。『ハイスコアガール』の作者の自伝的漫画『ピコピコ少年』でも『To Heart』のひろゆきちゃんに対する思いが述べられており、当時のプレイヤーたちはヒロインへの想いもさることながら、ひろゆきちゃんへの思い入れもあついのではないでしょうか。