『SSSS.GRIDMAN グリッドマン』観戦記(全12話の感想・レビュー)

ヤンデレなヒロインBが闇堕ちしながらひたすら精神崩壊していく様子を描いた鬱ゲー系アニメ。
コンテンツツーリズム論演習の講義の際「過去作焼き直し論」で話題になったので視聴することにしました。
過去作を現代風にアレンジ。懐古厨の消費を促し、若年層の取り込みを図る商法。
一見すると変身ヒーローモノだが、それは見せかけでメインとなるのはヤンデレの心の闇。
ヤンデレヒロインBがムカつく人を殺すため怪獣を製作・具現化する。
主人公くんたちに怪獣を撃破されるごとに闇堕ちが深刻化し蝕まれていく精神崩壊の様子がウリ。

第1話「覚・醒」

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  • 1話目はまだヒーローモノ路線。古いパソコンの中で超人ヒーローと合体し、リアルで怪獣を倒す話
    • 高校生の主人公くんは、いきなりクラスメイトの女子(ヒロインA)の家で目覚めます。起きたら記憶喪失状態。女子の家はジャンクショップであり、古いパソコンの中からグリッドマンと名乗る変身ヒーローが呼びかけてきますが、幻覚扱いして華麗にスルー。病院へ行きます。
    • 高校におけるクラスの描写。もう一人のヒロインB(隣の席の女子)がパンを恵んでくれます。友達ポジションの男クラスメイトによればクラスの女神系立ち位置なのだとか。で、怪獣出現。善悪二元論よろしく敵ポジキャラによって怪獣はハンドメイドで作られている様子。割と滅茶苦茶にされる東京都練馬区。主人公くんは古いパソコンの中に吸収されグリッドマンと合体しリアルに出現します。戦う主人公くん、弱点を見抜く男友達、それをパソコンで伝えるヒロインAで三位一体の活躍で怪獣を倒すことに成功。
    • 翌朝学校に行ってみると、学校修復してんじゃん!!と特撮ヒーローモノにツッコミ的な感じでした。当面は、ヒロインA/Bとの関係性及び敵ポジのハンドメイド怪獣とのバトルがメインとなるのかしらん?


第2話「修・復」

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  • 闇堕ちヤンデレヒロインB、その怨念により気に入らない人を殺戮する話
    • 1話がフツーのヒーローものだったのですが、2話からヤンデレヒロインものになります。1話の終局部で壊された街、直ってんじゃん!!となりましたが、なんと死んだ人たちは存在が消却され、いなくなっていたのです。そして早々に敵が判明します。第1話で男友達が言っていたクラスの女神ことヒロインBが犯人だったのです。女神なのは上っ面なだけで中身はヤンデレ汚女。学校生活で嫌なことがあると、それをしてきた相手を抹殺しることを試みるのです。ヒロインBにも超人がついており、その超人はヒロインBが作った怪獣の工作を具現化できるのでした。2話では、学級経営や生徒に無関心な担任がターゲットになります。ぶつかったときに謝罪されなかっただけでヒロインBの殺意が炸裂。漏れ出たトマトジュースの赤が血を象徴していますね。そんなわけで担任ぶっ殺★となったヒロインBですが、汚部屋のゴミ袋に靴下脱ぎ散らかして椅子の上で胡坐をかいて悪意を漏れ出させる所は一見の価値ありです。イイ感じに壊れていくヒロインBの様子をご覧ください。


第3話「敗・北」

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  • ヤンデレヒロインB、八つ当たりで自分が創った怪獣にコンビニ弁当をぶちまける
    • 自陣営を無批判に正義と思い込むことに対してのアンチテーゼ。ヤンデレヒロインBは主人公くんたちを倒すために新たな怪獣を創成します。人の意識をもち変身前は人間形態であり、怪獣変身後は相手の技をコピー出来て素早いというチート怪獣です。一方で主人公くんは男友達から今まで倒してきた怪獣は自分たちと同じように人間が合体変身した姿なのではないかと言われます。その問いは何気ないものでしたが、主人公くんにとっては大きなしこりとなり、敗北を喫してしまうのです。主人公くんがいなくなったことの責任転嫁、罪の擦り付けあいを無様に行うメインヒロインAと男友達。そこへ突然やってきたのが自陣営を支援してくれるバフスキル所持者たちで、だったら連絡してみろと言われてするとあら不思議!アッサリつながって今迄の葛藤はなんだったのと・・・おそらくメインヒロインAは主人公くんからの電話を無視してしまったことを後悔しており、電話をかけられなかったのでしょう。自陣営の幼女からは面倒くさい女と呼称されます。復活した主人公くんたちは即座に再戦。相手が人間ではないことを確認するとバフ装置で一気に勝利するのでした。ヤンデレヒロインBは倒したはずの相手にボコボコにされて不愉快極まりなく、自分が創成した怪獣にコンビニ弁当をたたきつけるのでした。気分がいい時にはご飯を一緒に食べてやりチヤホヤしてやるのに負けたら一気にゴミ対応というヤンデレヒロインBの闇堕ちっぷりがグッときますね。


第4話「疑・心」

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  • ヤンデレヒロインB、メインヒロインAと幼馴染でワケアリな関係であった?
    • 夏の暑い日、偶然登校のバスで一緒になったヤンデレヒロインBとメインヒロインA。主人公くんのことをグリッドマンだという確信が欲しいヤンデレヒロインBの攻勢が始まります。威圧的な態度でマウントを取ろうとしてみたり、合コンに参加してみたりとメインヒロインAを揺さぶります。しかし、結局のところキモヲタであることを拭い去れないヤンデレヒロインBは合コンに堪えられずエスケープし、尚且つ合コン相手をぶっ殺★。一応の表の主題としては主人公くんが合コンに行ったメインヒロインAにヤキモキという所を見せたいのでしょうが、正直言ってヤンデレヒロインBが気になりすぎてそれどころではありません。ついにヤンデレヒロインBは学校をさぼってひきこもり、グリッドマンを倒そうと思うと意欲が湧いてくるとさらなる闇堕ちを見せるのでした。そしてメインヒロインAは、自分の周りだけ人が死んでいくことに気づき始めるのです。


第5話「挑・発」

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  • ヤンデレヒロインB、グリッドマンの正体が主人公くんだと確信する水着回
    • 外面では女神を装いながらも暗黒ブラックまっくろなヤンデレヒロインB。前回ではグリッドマン=主人公くんと確信が持てないと述べていましたが、ついにアクションを仕掛けてきます。校外学習のラフティングの際、若者がはしゃぐ様子を眺めながら世間話のカマかけにより、主人公くんが変身していることが露呈してしまうのでした。こうしてグリッドマン目当てでヤンデレヒロインは怪獣をけしかけてきますが、主人公くんがジャンクPCがないと変身できないことを知りません。一方、主人公くんは熱血青春タイムでメインヒロインAとの関係を深めていく青春学園描写が挿入されていきます。ヤンデレヒロインBも自分が創出した人間形態を持つ怪獣に助けられて少しは情が湧くかのようなシーンが用意されますが、果たしてこの描写がどう機能するか!?終局部ではグリッドマン支援部隊のオッサンたちも何故主人公くんの周囲で怪獣が発生するのかについて疑問を呈するようになります。


第6話「接・触」

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  • ヤンデレヒロインBは箱庭世界の創造主で、今迄の話は彼女が創造した内面世界にしか過ぎなかった。
    • 世界観の真相ネタバレを折り返し地点の第6話に持ってくるという手法をとります。ヤンデレヒロインBがひたすら闇堕ちしていく姿を描いて、最終的には救済されるという伏線になっているのでしょう。主人公くんたちが生活している街は、そこだけが「セカイのすべて」であり、外には何もないことが明らかになります。そしてそのセカイを創ったのはヤンデレヒロインBであると。これまでヤンデレヒロインBは自分の好きなようにセカイをこねくり、気に入らない所があれば潰して修正してしまってきたのだと。今迄の話で死んで存在を無かったことにされてきた人々はヤンデレが気分を害したから殺したのだと。ヤンデレヒロインの歪みっぷりに愕然とする私たち視聴者ですが、そのような中でも救いを予感させるのが、主人公くんや視聴者に真相を明かしてくれた地元の怪獣の存在。この箱庭世界はヤンデレが創出したものだけれども、創出する以前の街の土台となったもともとの土地には、地元の怪獣が住み着いており、彼女が色々と便宜を図ってくれるのです。そして、ラスボスの存在が提示され、神様でもあり世界の創造主でもあるヤンデレヒロインの歪んだ心は、あくまでも利用されているに過ぎないことが匂わされます。この描写によって、まだヤンデレヒロインに救いがあることを予感させることができるのですね。ポイントとなるのは、「なぜヤンデレヒロインが闇堕ちしてしまったのか」ということでしょうね。


第7話「策・略」

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  • ヤンデレヒロインB、自分が創造主だと思っていたら、実はそうではないことが判明してくる
    • 主人公くんは、この世界が箱庭世界であるという秘密を知るも、それを周囲は理解してくれません。そしてまた、ヤンデレヒロインBによりラスボスを紹介されます。ヤンデレヒロインBが怪獣を作り、ラスボスがそれを動かすのだと。ヤンデレヒロインB自身は自分が神だと思い込んでいるようですが、実はそうではないらしいことが徐々に判明してきます。ヤンデレのハニートラップに主人公くんは引っかからず。またヤンデレは怪獣を作り出せるのは自分だけだと思い込んでいましたが、実はそうでもない様子。もしかしてラスボスにいいように踊らされているだけかもしれないという焦燥感に駆られるのです・・・。と、いうのもヤンデレヒロインは過去に人間の意志を持つ怪獣アンチくんを創成していましたが、そのアンチくん自身が新たに怪獣を作り、グリッドマンと戦わせ始めたのです。自分でなくとも怪獣を創れる・・・そのことは、ヤンデレをして「自分はただの代替可能な消費物にしか過ぎない」と頭によぎらせるのに十分なことでした。そして、主人公くん一派は、このアンチくん創出の怪獣と戦うことを通して、空の上にある巨大な街が地上を支配している事実を知ります。果たして物語のセカイは本当に箱庭世界に過ぎないのであろうか?また、ヤンデレヒロインに箱庭世界を創る力を付与した存在は何なのか!?視聴者の興味を惹きつけます。


第8話「対・立」

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  • ヤンデレヒロインB、文化祭やりたくないパワーで文化祭ぶち壊しを図るが失敗する
    • 文化祭ってホントにちゃんと「文化」的な出し物をやればいいのだけど、現実はそうじゃない。図体ばかりでかくなり若いパワーを持て余した学生たちがバカ騒ぎするだけで全然「文化」じゃないやんって感じ。そんなわけで我らがヤンデレヒロインBは文化祭をぶち壊そうとします。堂々と文化祭ぶっ潰すと宣戦布告してくるのです。このヤンデレヒロインBを止めるために主人公くんたちは案を出すのですが、またもや仲間割れ。ヤンデレヒロインBと戦いたくないメインヒロインAは好戦的な主人公くんの男友達と対立してしまうのです。主人公くんは反省を促し、男友達を連れてヤンデレヒロインBを説得しようとしますが、逆効果。大衆の価値観に付き合うことができないから文化祭破壊しようとしてるんだってば。一方、メインヒロインAの方もヤンデレヒロインBにアプローチをかけるもこれまた失敗。なんか箱庭世界論創成主論が展開され、この箱庭世界はヤンデレヒロインに全て好感度を抱くように作られているのであり、メインヒロインAも同様であると説かれるのです。そういう風に設定されているのだと!!セカイ系やSF好きな人たち狂喜乱舞展開。しかし結局はまたもやヤンデレヒロインは敗北してしまうのでした。


第9話「夢・想」

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  • ヤンデレヒロインB、夢世界で多幸感幻影を仕掛けるも精神攻撃すら効かず精神崩壊
    • ゼロ年代の作品でなんか見たことがあったような既視感を抱かせる演出。現実がダメなら精神世界に眩惑すればいいじゃない!と、いうことでヤンデレヒロインBは自分がメインヒロインに成り代わった夢を主人公くんたち一派に見させます。なんかこの夢世界の演出が『アベノ橋魔法 商店街』や『彼氏彼女の事情』っぽいなと感覚的に思いました。テキトーですが。主人公くんたちは、ありうることのないご都合主義だらけの優しい世界で楽しい時を過ごしていましたが、それぞれが違和感を拭い去ることができません。これまでの戦いで培ってきた仲間がいないんだもん!そんなわけで、眩惑のセカイから脱することになった主人公くんたちの活躍で今回も怪獣を撃破。今回の見どころは、ヤンデレヒロインBの「必死さ」であり、これまでは怪獣をけしかけるという方法をとってきましたが、今回は自らが出陣して何とかして主人公くんたちを取り込もうとしているとも考える事ができるのです。だからこそ、眩惑セカイの精神攻撃が失敗したことは大きな意味を持つのですね。ヤンデレヒロインBが世界の創造主であったら、主人公くんたちキャラクターも都合の良いようにしか動かないわけなのに、彼らは全員ヤンデレヒロインBに従わない形となるのですから。今回も勝てなかったヤンデレヒロインはさらに闇堕ちが進みます。どこまでも堕ちていくヤンデレがどのように救われるのかに期待が集まります。

第10話 『崩・壊』

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  • ヤンデレヒロインB、変身ヒーローが倒せないのでは中の人を刺すnice boat.
    • 世界五分前仮説よろしく全てはヤンデレヒロインBに作られた箱庭世界であることに動揺する主人公くんたち。外のセカイの存在はグリッドマン及び支援団体の面々のみ。グリッドマンたちは元々は一つの存在で、箱庭世界に来たことによりバラバラになったのではないか?と話し始めます。
    • ここでいつものように男友達がファビョりだし、いつものごとくアッサリと和解するのですが、テスト勉強をしていただけさと嘯く男友達がノートに書き残している英文がどう見ても伏線となっています。
    • 一方でヤンデレヒロインBの方は、精神崩壊により創成能力もなくなり碌な怪獣を作れなくなってしまいます。チンケな怪獣が現出しアッサリ倒されますが、その怪獣の中からまたもや怪獣が出てきて、チート級の強さでグリッドマンを圧倒。これは第4話の合コンの時にヤンデレヒロインBがSNSのアイコンにしていた怪獣じゃないか!!と、いうことで、この怪獣はヤンデレヒロインBの心のそのものだ!と称されるわけです。元ネタの怪獣をメタって心情表現をしているわけでして、この時のヤンデレの心情を読み解きたければ元ネタの怪獣を調べてね☆と原作に興味を抱かせるような仕組みになっているのですね。
    • ヤンデレヒロインBの心が分かるのは、ヤンデレによって作られた怪獣であるアンチくんだけ!ということで、ライバル?であった怪獣がグリッドマンに変化し、敵を倒してくれます。
    • ここでもまたヤンデレヒロインBは自分が創った怪獣にすら見放され孤独を感じてしまったことでしょう。絶望して街を放浪していたヤンデレはついに主人公くんがジャンクPCでグリッドマンに合体変身していたことを知ります。ヤンデレの行きつく先は、みなさんご存知ですよね?そう、Nice boat.です。ヤンデレヒロインBは主人公くんを刃物で刺し、第10話エンドを迎えたのでした。幾たびもカッターを強調していたので、自傷フラグと思っていましたが、nice boat.の方だったとは・・・

第11話「決・戦」の感想・レビュー

立花の友情パワーでアカネちゃんを救済しようと試みるが失敗に終わる話。
今までの怪獣が総出演で主人公くんたちに襲い掛かり、主人公くんの記憶喪失の原因が判明する。
主人公くんの意識はグリッドマンのものであり、主人公くん自身の意識は封ぜられていたのだ。
また第11話時点でもアカネちゃんが闇堕ちした理由は明かされず・・・
私の貧困な想像力で推察するとアカネちゃんが惚れていた主人公くんを立花が寝取ったからか?
それともアカネちゃんガチ百合説で立花と結ばれなかったことが原因か!?
全ての怪獣が殲滅されると、ついにアカネちゃん自身が怪獣化してしまう。どうなる最終回。

グリッドマンヤンデレ少女アカネちゃんがなぜ闇堕ちしたかを描く話

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  • 立花とアカネの関係性をめぐる相克
    • 第10話で主人公くんを刺殺しnice boat.状態となった今回、アカネちゃんは精神崩壊したまま、街を放浪することに。さらに怪獣を作るよう促すアレクシス・ケリブであったが、アカネちゃんにもう創造の力は残されていませんでした。そんなわけで今までの怪獣が総出演で暴れまわることに。一方、立花はアカネちゃんを救うべく友情パワーを発動!アカネちゃんから、友達となるように設定されただけと拒絶されても、立花は諦めずに立ち向かう。エンディングであんなにも立花とアカネちゃんが仲良しこよししている様子を見せつけられると、あの風景はアカネちゃんの願望なのか、現世のかつての姿なのか色々邪推されてしまいます・・・だって第11話までで何もアカネちゃんが闇堕ちした理由が何も語られないのだもの!!
    • 私の陳腐な想像力だと主人公くんを巡る女の関係性変化が真っ先に思い浮かびました。単純なパターンだとアカネちゃんが惚れていた主人公くんが立花を好きで、立花が寝取ってしまう形になり、アカネちゃん闇堕ちって感じですね。しかし、これだと捻りがなさすぎか?最後のエンディングや友達になるように設定したとアカネちゃんが拘ることを踏まえると、アカネちゃんガチ百合説はどうでしょうか?アカネちゃんは立花と結ばれたいけれども、立花はノーマルなのでその想いが報われない。それでもその恋心を秘めたままに友情を維持しようとしたけれども、立花が主人公くんに食われてしまって、男に膜を譲るくらいなら闇堕ち!という流れですかね。
    • しかし、こう第11話終了時点まで引っ張られると、第12話で回収しきるのかしらん?と思います。果たしてアカネちゃんが闇堕ちした真相は何なのか?どのようしにて闇堕ちから救うのか、期待が持たれますね!!

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第12話「覚醒」の感想・レビュー

六アカ百合友情別離実写エンド!アカネが抱えてる心の闇は語られなかった!
アカネは自分の作り出した世界に引き籠るが、逆に自分が創作したキャラにより救済される。
アカネを想うからこそ、いつまでも自分と一緒にいてはいけないと願う六花が見どころ。
ラストは実写パートに場面転換。アニメのセカイ=虚構から離脱し現実世界に立ち向かう。
負の感情があったからこそそれが創作の原動力となり結果としてそれに救われたんだ!

心の闇が生み出した世界にも意味はあり、しかも結果としてそれが救いとなるのだ。

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  • アカネの心の闇を敢えて語らなかったことにより、「負の感情」を持つ誰にでも当てはまるようにしたのだろう。
    • 第12話では自分の心の闇により生み出されたキャラたちが自分を救うということが強調されていました。ラスボス:アレクシス・ケリブさんにより怪獣化してしまったアカネちゃんを救出するのも、アカネちゃんが生み出したアンチくんでした。アレクシス・ケリブさんは永遠の命を持つことから虚無に陥ったのでその心を満たすため闇堕ちした人々の情動を吸い取っていたのだとか。アンチくんがアカネちゃんを助けるとアレクシス・ケリブさんはサクッとアンチくんを殺害し、アカネちゃんそのものを乗っ取り巨大化するのでした。特撮モノのラスボスは巨大化!という様式美ですね。
    • そして、六花によるアカネちゃんのカウンセリングタイムが始まります。百合友情パワー。ここでも「自分の創作したキャラにより救済される自分」が描かれていきます。アカネちゃんは闇堕ちしてヒキコモリになってしまったかもしれません。現実世界に適応できなかったのかもしれません。負の感情を持ってしまったのかもしれません。しかし、負の感情を持ったからこそ、アカネちゃんは自分だけの箱庭世界を創出し、そして六花たちキャラクターを生み出すことができたのです。もしアカネちゃんが元気でポジティブで日常生活を楽しく過ごせていたら、このような世界は存在しえなかったでしょう。闇堕ちするほどまでに強烈な人間の負の感情が創り出せるセカイもあるんだ!!!ということを訴えてくれるのですね。最後に六花がアカネちゃんに定期入れを贈り「ずっと一緒」であると励まし、神様なんだから堂々としていなきゃと肯定してあげるシーンは涙が出てきますね。最後の別離となる「私はアカネと一緒にいたい。どうかこの願いがずっと叶いませんように」というシーンはグッときますね。アニメのセカイ=虚構の中で救済されたアカネちゃんは実写=現実のセカイで目を覚ますという構図を終局部にもってきてタイトル回収で終わります。

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