前回、教授の質問に的確に答えられず即死したため、下調べをして講義に臨みましたが、結果はどうだったでしょうか?
つ〜残念なお知らせ〜 【劣等】今日も教授にフルボッコ【恥辱】
はい、どーも。今日も教授にフルボッコ!知性を示すには出題者の意図に対して、明瞭簡潔に答える必要があります。すなわち、思考の瞬発力! 近年は「知識の陳腐化」といって、「ネットで調べりゃ分かるから知識詰め込みは無駄だよ」という風潮があります。確かにそれはその通りなのですが、「整理された体系的な知識群」を持っていないと、face to faceの咄嗟のやり取りの場面では反応できないわけです。
と、いうわけで今回は「官報」の「号外」について答えられず死亡したのね。崩し字の小テストも粘れてなかったし、もっと必死になるべきでしたね・・・
はい。それじゃあ、どのように死亡したのか、経緯を説明しなさい。
まずお約束通り、践祚と即位の違いが聞かれたわけですよ。これはもう下調べをしておりました。バッチコイ、私を指名してくれれば答えられる!!。近代においては登極令で践祚・改元ならびに即位礼・大嘗祭に関する規定が定められていましたので、法的根拠を明らかにしながら、践祚では践祚の式(「賢所ノ儀」や「剣璽渡御の儀」など三種の神器の渡御による皇位継承)と元号の制定を述べ、即位では即位礼と大嘗祭を行うことを指摘すればよかったのです(簡潔)。
私は指名されず・・・。話はなぜか即位=国民に認知させるとかいう流れになり、原敬日記の本文中で、践祚を告示したってあるじゃん!国民に知らせてんじゃんとかいう展開になりました。いや国民に認知させるとかさせないではなく、即位の礼は、皇位継承の正統性を対外的に示すセレモニーなのでは?
そして、明治末大正初めにおいては、どのような手段をとれば国民に情報開示をしたことになるのかという質問になったのね。現代でも新しい法律が施行された際、国民に周知徹底されてなくても、知りませんでしたで済まされなくて、逮捕されますわね。
その答えが官報であり、官報に記載された時点で、国民は知っているということになっていて法律が適用されるのだということでした。明治国家の官報の掲載事項は、勅語・太政官布告(のちに法律)・勅令、各省の令・布達・達・告示・伺指令・叙任から警視庁・東京府の令・告示など。
で、ここで教授からのクエスチョンに答えられなくて死亡したのね。質問事項は、官報は号外が出されることもあるが、どんな内容が記載されるのかということ。
私は、官報がほぼ日刊であることを知らなかったので、新しく法律が制定されるとすぐに知らせなきゃだろうと思いこんで、新しく法律が制定された時と答えたのですが・・・
まぁ、ほぼ日刊なのでフツーに考えたら、号外には載らないのだわ。官報がほぼ日刊であることを知らない無知を晒したのね。きっと教授も無知蒙昧だとお思いになったことでしょう。
答えは帝国議会の議会速記録でした・・・。余談ですが、『法令全書』の話もでました。官報に掲載された詔勅・布告・布達・達・告示などは、分類・編集され『法令全書』として毎月一回刊行されたとのこと。『法令全書』に収める法令の起点は、慶応三年(一八六七)十月とされ、明治十七年十二月以前の十七年間余に及ぶ法令についても編集しているのだそうな。
その他、教授の質問事項まとめ
- 皇室典範における践祚と即位
- 今上天皇の退位のことから、勝手に退位できず法的根拠が必要という話になり、ではそれを規定するのは何かということで、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が取り上げられ、皇室典範の話になる。
- 皇室典範については岩波文庫に入っている『憲法義解』で伊藤博文自ら解説しているので買えとのこと。
- そして、践祚と即位の違いについて、皇室典範を根拠にして説明がなされる。第二章践祚即位を引用し、天皇崩ずるときは皇嗣すなわち践祚し祖宗の神器を承くとし、即位の礼および大嘗祭は京都で行うとし、また一世一元の制をとるとしたことが説明された。当該教授は、即位とは、即位の礼と大嘗祭であると、答えさせたかったようだ。大嘗祭が天皇即位後の初めての新嘗の祭りってのはフツーの知識。
- 明治天皇の大喪
- 海の日
- 海の日の起源についても答えられずに死亡。
- 日本大百科全書(ニッポニカ)より