プリコネ第12話「姫君ぺコリーヌの憂鬱」の感想・レビュー

本来の姫はペコであったがランドソル王国はユースティアナに王位を簒奪されていた。
ランドソルの治安は悪化の一途を辿り、国民の不満も徐々に高まっていく。
そんな中ぺコリーヌは自分一人ではどうすることも出来ず歯がゆい思いをしていた。
美食殿は民衆を飢餓から救うという国是をペコなりに体現したものだったのかもしれない。
崩壊が近づくランドソル王国だが美食殿メンバーも周回する中での全滅が明らかになる。
全滅→周回してヒロイン救済→世界の謎回収→攻略フラグ発生→ラスボス撃破という流れ。
この過程においてキャルを救うのが主人公ではなくペコキャル百合友情なのである!

ペコキャル百合友情→キャルの頸木からの解放→攻略フラグ発生

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  • ぺコリーヌの憂鬱
    • ランドソル王国の本来の姫君はぺコリーヌ。しかし何らかの理由によって国王夫妻はぺコリーヌの事を忘れ、ユースティアナが王位を簒奪してしまった。ユースティアナはシャドーによって人々の生命力を奪い自己の力を拡大することのみに終始し、王国の統治など顧みない。ぺコリーヌがお気楽に美食殿の活動をしていたかと思いきや、たまに漏れ出る両親への思いやランドソルの国是から鑑みると、民衆を飢えさせないという理念のために食の追究を名目にしていたのかもしれない。たびたび民の間で話題に上がる王国統治についての不平不満は、心優しきぺコリーヌの気持ちを抉っていく。魔物に橋梁が塞がれインフラが機能しなくなっても何もしない王国の代わりにぺコリーヌがクエストを引き受けたのも道義的責任を感じたからという雰囲気が伝わってくる。ノビレスオブリージュ。

 

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  • キャルを救済するのがペコキャル百合友情という点がプリコネの面白いところなのかもしれない
    • 一方主人公は周回の記憶を想起する。これまでラスボスに何度も敗北しては記憶リセットして周回してきたことが匂わされている。周回モノの基本原則はヒロイン救済と攻略フラグがセットになっていることであり、ヒロインを攻略することによって世界の謎が回収され、グランドエンドでこれまでの周回で立てた勝利フラグを用いてラスボスを打ち倒すという流れがある。アニメ版の周回では美食殿のメンバーとの周回が展開されているが、勝利フラグを立てられず敗北した描写も描かれている。話の流れからすると、ぺコリーヌを救済するには国王夫妻の忘却と王位簒奪の謎を回収する必要があるっぽいし、キャルを救済するにはユースティアナへの信奉を打破しなければならないっぽい。フツーのゲームであれば、ヒロインを救済するのは主人公の役目。だがアニメ版プリコネでは主人公以上にぺコリーヌの方が主人公してるので、キャルを救済する役目をぺコリーヌが果たしている。スパイス採取クエストでもペコキャル百合友情が発揮されていたが、第12話でも姫騎士として他人の為に尽くすペコの姿がキャルの心を打つのだ。ペコを見捨てようとしたキャルが、身を挺して自分を守ってくれるペコにときめくのは無理もあるまい。ぺコリーヌマジカッコいいな!

 

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