雑録

魔法少女まどか☆マギカ外伝「1st SEASON総集編マギアレコード」Vol.2 の感想・レビュー

凄惨な過去を持つ少女たちがお互いの傷を舐めあい疑似家族を形成するはなし。
やちよに受け入れられたいろはは、今度は逆にぼっち系少女たちを支えていく。
両親を失い天涯孤独となったため自暴自棄になっているフェリシア
再婚家庭に馴染むことが出来ず自ら存在の消滅を願ったさな。
2人の心の傷とトラウマに寄り添うやちいろコンビは新たなチームを結成する。

疑似家族の形成とその崩壊

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  • やちいろアパートに集う仲間たち
    • 自ら孤独を選んだはずのやちよでしたが、その心の寂しさを埋めるかのようにいろはが入り込んできます。みふゆが元カノムーブを醸し出しますが何のその。いろはを家に泊めたことを契機に、大家のやちよは再びアパートに店子を置く気になり、いろはを復興最初の入居者とします。こうしていろはを筆頭に、心の傷を抱える魔法少女たちがアパートの住人になっていきます。そもそも論として、魔法少女適性者は最初から不幸属性を背負っています。なぜならキュウべえシステムは、感情をエネルギー源としているため。キュウべえは、感情の揺れ幅が一番大きい思春期の少女をターゲットにし、願い事を「曲解」して叶えることにより、幸福の絶頂から不幸のどん底へと突き落とすからでした。ゼロ年代の作風として泣きゲーが流行り、少女をトラウマから救済することでカタルシスを生み出すという手法が確立されていきましたが、まどマギはその集大成とも言うべき作品。だからこそ少女救済のオンパレードとも言うことができ不幸系少女がバーゲンセールのように出てきます。
    • 総集編第2弾では新たな入居者として、両親を亡くしたフェリシアと再婚家庭でいらん子扱いされたさながメンバーに加わります。アニメ本編ではさな√のAIの話が結構よくできていたような記憶があります。義父・義兄弟から見下され、母親からも疎んじられたため、自分の存在を消滅させてしまいたいと願ったさな。存在が観測されなくなったさなが、今度は逆にAIに人格を観測して自我を持たせるというギミック。そしてさなが育てたAIが、さなの在り方は不健全であるとして、自らをさなに殺させることで自立を促すという展開。その受け皿となるのが、ぼっち系少女の心情に寄り添うことができる主人公のいろは。各々のパーツが上手く組み合わされており、初視聴の時には構成の巧みさが見事だと思ったものでした。
    • こうしてやちいろアパートには心に傷を持つ少女たちが集い、共同生活の中で徐々に再生していきます。しかし、平和な時間が流れる半面で、この時点ではまだやちよのトラウマが解消されていません。1期の終局部ではやちよが傷を抉られて意固地になってしまう姿と、その拗らせっぷりをいろはが解きほぐしていく流れが見どころとなっています。総集編第3弾では、モトカノに煽られるやちよがイマカノのいろはに支えられるシーンをたくさん出して欲しいものです。

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