『天結いラビリンスマイスター』プレイ記録⑦「クリアした報告と総評」

作業ゲー。似たような構造のダンジョンの単純な繰り返し。魔術構築や工房経営は空気。
実際素材は売り払いレベルアップで覚えるスキルとドロップアイテムで全クリした。
戦闘は物理防護と魔力防護でダメージカットできるので火力高いキャラで殴るだけと化した。
シナリオは思春期の少女が勝手に自滅した結果、自責の念に苛まれるというもの。
落ちこぼれ魔女が反抗期の獣人少女を殴って目を覚まさせ百合友情エンドとなった。

今回のウリは「異国探索+魔術構築+戦術SRPG」だったのだが……

1.シナリオについて

f:id:r20115:20210730212703j:plain

  • シナリオは一本道かつ小ぢんまりしておりテーマ性も薄い
    • シナリオは二つの側面からなりたっており、幼女育成と百合友情が物語の原動力となる。まず幼女育成について。主人公とメインヒロインである女神は魔石から誕生した妖精を娘に見立てる。この妖精幼女は魔力を取り込むことができ、魔術国家の迷宮を乱している原因である魔力楔を除去していく。妖精幼女とともにダンジョンを攻略していくことが楽しみの一つであるのだが、幼女を教育するという体裁を取りつつライターがキャラを通して人生訓を垂れ流すのが少々痛々しい構図になっている。もう既に主人公がメインヒロインとくっついるので、幼女を育成するという要素にしたのであろうと考えられる。パーティーの女性陣とは全員関係を持っているし、新たな仲間とも関係するが主人公が一夫一婦制の価値観と女神への貞操に囚われているので閨房描写はおざなりな感じ。
    • そのためヒロイン攻略の代替として用意されているのが百合友情となる。落ちこぼれ魔女と反抗期獣人少女のライバル関係百合が描かれる。反抗期獣人少女は孤児であり高名な魔術師に引き取られた。魔術国家では研究業績を上げることが第一であり社会貢献に走った魔術師の評価は低いものであった。このことを残念に思った獣人少女は養父の名誉挽回のため国民に蔓延る社会的風潮やエートスを変えようと社会変革を試みる。だが一人の少女が世界を変えられるわけもなく結局はテロリズムに走ってしまう。そんな獣人少女を利用したのが黒幕の魔女であり様々な論理で正当化してはいるが結局の所、既存の社会がムカつくのでセカイなんて滅びればよく、その後の統治のことなど何も知らんという所謂失うものが何もない無敵の人だったのである。この黒幕魔女の背景に国家規模での動きが伏線として張られたのに何も起こらずに終わったのには参った。
    • 最終局面では獣人少女に世界を滅ぼす力を持つ思念体が憑依し、世界の危機に突入する。自分がしでかしたことの大きさに怖くなった獣人少女は自責の念に苛まれ死を望むが、憑依した思念体は死期を早める為に全方位に戦争をしかけるつもりだという超展開。聖杯戦争キュウべえシステムもかくやという謎理論。結局のところ、落ちこぼれ魔女がぶん殴って理性を取り戻させ、福祉と教育により国家の社会保障事業を行う夢に協力してくれるよう要請。獣人少女は許しを得ると共に新たな目標を得て自殺を止める。思念体の憑依は剥がれ、再封印される運びとなりめでたしめでたしヨカッタネとなる。

 

2.ゲームについて

f:id:r20115:20210730212708j:plain

  • 異国探索は似たようなステージばかり。魔術構築・工房経営・魔物懲伏はほぼ空気。
    • 本作でメインとなるのが「異国探索」。8つの迷宮、首都の塔、ラスダンがあり、それぞれ複数階層に分かれているが、ステージが全て似たり寄ったり。異国探索の割にはあんまり冒険してる感はない。探索ではなく迷宮攻略といったような感じ。
    • ウリの二つ目である「魔術構築」について。本作ではキャラ達の固有スキルに加えて、魔石を媒介に魔術を装備することができる。そのため素材を集めてたくさんの魔石を作ることが魅力の一つとなっているのだが……。いや魔石全然いらねーじゃんかよ。固有スキルだけで充分攻略できる。メインの属性が合わない時にサブスキルで使うくらいかな。武具や道具も同じような感じ。マイスターシリーズは神採を筆頭に素材を集めて自分で作るのが楽しかったのに、本作ではほぼ機能していない。
    • 魔物懲伏要素も主人公が無理やりやらされてる感が強い。女の子モンスターを捕縛して仲間に加えることができるという要素も空気。主人公が既に正妻を持っており倫理観も強いので、魔物懲伏に積極的でないというのが一番大きい。ランス君ばりにとは言わなくても、ノリノリでやって欲しいものと。マッドサイエンティストが魔物の研究をするから仕方なく協力しているというイイワケが悲しい。
    • 戦術SRPGについては、序盤が一番頭使う。レベルも低くキャラ数も多くないので手持ちだけで攻略していかなければならないので、属性や有効武器、スキルや魔術を駆使する必要があった。個人的には最初のダンジョン選択で難易度の高い方を先に選んでしまったのでファンシーなぬいぐるみを攻略し難かったのが一番の思い出。経験値が渋い敵をひたすら脳死状態でぶん殴ってレベリングした。それ以外では難易度順にやっていけば特に詰むことは無かった。だがそれが今度は逆にひたすら同じような面を繰り返すだけの作業と化してしまったのであった。行ける所まで行って止まったらレベリングと武具魔術の厳選をすればイイやーと思っていたら、ぬいぐるみ戦以降、全滅1回も無くストレートでクリアとなった。

 
f:id:r20115:20210730212714j:plain

f:id:r20115:20210730212719j:plain