雑録

眠れぬ羊と孤独な狼《外伝》Ep.5 Experience is what happens to you.It is what you do with what happens to you.の感想・レビュー

主人公を記憶喪失させることで過去の女関係と殺し屋人生の原初を語り現在の女により記憶を取り戻す話。
主人公は若頭の影武者となって敵をおびき寄せ秩父の奥地で殲滅する作戦に従事する。
しかし突如乱入したダルマ女によって戦況は逆転。ピンチに陥るも連れの女と爺の助けで窮地を凌ぐ。
だが流れ弾が頭部にあたり記憶喪失に陥ってしまう。曖昧になる記憶を辿ることで過去を描く。
主人公が何故中国に渡り殺し屋となったのか、初めての女との蜜月、そして死による別れ。
最終的には主人公の連れの女が主人公を殺そうとすることで記憶が回復しハッピーエンドとなる。

ドンパチするよりも主人公の過去話がメイン

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  • 中国編もっとあっていいのよ?
    • 主人公の過去話がメイン。ヤクザのドンパチ描写は主人公を記憶喪失にさせる手段であり、影武者大作戦とか秩父廃工場銃撃戦などのイベントはシナリオの位置づけ的には余り中身はない感じ。じゃあ主人公の過去は何だったのさ?本作品の主人公は不眠症であり他人を殺害することではじめて平穏を迎えることができ眠ることができるという設定。これに悩まされた主人公は貿易商である父の伝手を頼って香港へ渡ります。戦前のフィクションですと大陸浪人とかの話が結構あるので、大陸でドンパチするのも割と好き。主人公はヤクザの親玉の下へ迎え入れられるのですが、そこで出会ったのが見目麗しきヤクザの養女。この女性はヤクザの親玉から主人公の世話をするよういいつけられておりました。落ち着いた雰囲気があり自分の運命を甘受しているその姿は若き日の主人公を虜にします。主人公が初めて仕事で人を殺した時に、貞操を捧げることになります。主人公の初めてを悉く奪っていく女。これ以降、主人公は親玉の後継者として扱われるようになりますが、数クリックで親玉もその養女も死亡。ここで主人公が熱意に浮かされていただけであり、女の本質を見ようとはしていなかったと回顧する場面はグッときます。おススメ。その後は主人公が渡世の為の殺しで中国社会で息抜き、仕事の一環として日本に渡ったことが語られていきます。
    • 記憶喪失になった主人公はどうやって元の記憶を取り戻すのか。2002年に歌舞伎町に来た時には敵通しだった人々が15年後にはお互い旧知の仲として良好な関係を持っていることに愕然としたりなんだり。そんな主人公を救うのはやっぱり女。と、いうわけでJKから後押しされ、連れの女と会うことに。ここで取られたのが一種のショック療法であり、主人公を殺す気で襲い掛かってくるわけです。殺意は主人公の記憶を刺激し、走馬灯のように取り戻していきます。そんなわけで無事に記憶が回復してハッピーエンド。短編集を寄せ集めた外伝という位置づけなので仕方がないかもしれませんが、ちょっと強引で駆け足気味だったのは否めないよなぁと。

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