雑録

小林さんちのメイドラゴンS 第11話「プレミアムシート(特別料金はかかりません)」の感想・レビュー

トール過去回。幼少期から始まりどのような経緯で小林さんと出会ったかが語られる。
混沌勢の長である終焉帝の娘であったトールは親の方針で見聞を広めるために旅立つ。
そこで様々な人類やドラゴン達と触れ合うことで自己を形成していくのだが……
思春期に陥りがちな過激な思想へと至ったトールはたった1人で神への反逆を行うことになる。
多種多様な考え方に触れ感情や思考を持て余したため特攻したかっただけなのかもしれない。
案の定、勝てるわけも無く深手を負ったトールだが、それを救ったのが小林さん。
メイドとは受け入れてくれる存在がいるという証であり自分が帰れる居場所の象徴であった。

メイド論

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  • トールにとってメイドとは何か
    • 今回はトール回。健康器具を買い漁る小林さんに自分には何ができるのかと悩むトール。自分の尻尾を焼いて食べさせようとしたり、よもつへぐいさせようとしたります。しかしそれは好意の押し付け。程度問題。小林さんが求めているものはなに?。ぶつかれば修正を。それが人間関係というもの。トールは小林さんとのちょうど良い距離感を掴みより一層親密度を高めていきます。
    • そして今回のメインであるトールの過去へ。小林さんは自社の独自コードと異世界の魔導者の文法が類似していることに気付き、それをきっかけとしてトールの親である終焉帝と会社で会い、子育て&過去話を聞かされることになります。自由を是とするドラゴン族は秩序をもたらす神と対立し、終わる事の無い戦争へ突入。一枚岩だったドラゴン族は幾度もの戦いの中で分裂し、調和・傍観・混沌とラベリングされていくことに。最右翼である混沌勢の長が終焉帝で、その娘がトール。終焉帝は娘が自分といることで偏向的な思想に凝り固まることを恐れ、世界へ旅立たせます。トールはこの旅の中で愚かな人類を目にしたり、様々な派閥のドラゴンたちと会ったりして見聞を広げていきます。しかし思春期の少女にとっては複雑な社会を合理的に消化できるわけもなく、結局は過激な思想へと身を投じていきます。支配からの解放。束縛の無い世界。自由の謳歌。混沌勢の長の娘として自己の証明。種族の本能と社会的規範の中で揺れ動くトールは単身で神に特攻したのでした。若き血潮を滾らせたトールはただ特攻したいだけ/することしかできないだけだったのかもしれません。
    • 戦いで深手を負ったトールはそこから小林さんと出会い、これまでのアニメの放送を通して親交を深めていったというワケ。それ即ち、帰属意識とか居場所とかベストプレイスとか信じられる相手とか自分を理解してくれる人とかパートナーとかそういうの。トールの場合は前述の「そういうの」を小林さんの趣味嗜好を汲んで「メイド」として表象しているというオチ。トールがメイドになりたかったと述べ、小林さんに頭ナデナデしてもらうシーンはしんみりしますね。

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