ヘンタイ・プリズン ROUTE4「紅林ノア」シナリオの感想・レビュー

姉妹和解譚。姉に依存し執着するノアと優秀な妹を拒絶するソフィーヤの仲を取り持て!
ノアは物心着いた時から姉に縋りつき盲目な姉妹愛を信じてヤンデレ拗らせていました。
一方でソフィーヤは優秀過ぎる妹のせいで自分の立場が無く不満を募らせていたのです。
ノアから逃れるべくソフィーヤは演劇学校に進学しますがノアもまた姉を追ってやってきます。
そしてソフィーヤが必死で掴み取った演劇の役をノアが実力で奪い取ってしまったのです。
ノアに殺意を抱いたソフィーヤは心が折れ演劇学校から大学へ編入し監獄の看守に就職します。
事実を認めたくないノアは姉が監獄に洗脳されていると思い込み、それを助けにきたのでした。
当然ソフィーヤは洗脳されて等いないわけで姉妹のすれ違いここに極まれりとなります。

すれ違う姉妹の仲を取り持ち、騒動を起こして汚職看守長2人を失脚させよ!

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  • スーパーヤンデレ妹:紅林ノア
    • 個別√選択肢分岐で紅林ノアを選ぶと脱獄を目指すシナリオになります。ノアの目的は看守長である姉を連れて脱獄すること。そのためにわざと盗撮で捕まり孤島の監獄へやってきたという寸法です。ノアが言うには姉であるソフィーヤ(通称ソフりん)は監獄から洗脳を受けており、他2名の看守長からパワハラを受けているのだということ。だから姉を救いたいと主人公を勧誘してきます。しかしそれは全てノアの妄想。ソフィーヤがパワハラを受けていることは事実でしたが、洗脳などされておらず、ノアの誘いに乗るはず等無かったのです。
    • 寧ろおかしいのはノアの方であることが判明します。ノアは極度のヤンデレを拗らせており姉に執着する依存症でした。それ故ソフィーヤからは拒絶されており、そのことを認められないノアは都合の良い妄想を掻き立てていただけだったのです。そして姉から嫌われているという事実を突きつけられることとなったノアは精神崩壊。そんなノアを救うのが主人公であり、お互い人間として欠落のある二人は、だからこそ理解者になり得るということでフラグは成立。今まで主人公は自分の生殖器に仮想人格を付与しそれを認めさせることを最大の行動原理としてきましたが、それがノアにとって代わることで自分の性癖を克服します。

  • ソフィーヤ(ソフりん)の事情
    • ノア√は半分ソフィーヤ√でもあり、ソフィーヤの事情も丁寧に描かれていきます。①ソフィーヤは優秀過ぎる妹のノアに対して複雑な心境を抱いており、その呪縛から逃れるために演劇学校へ進学したこと。②しかし進学先にも姉を追ってノアがやってきたこと。③ソフィーヤは血の滲む努力でようやく脇役を得たが、入学早々ノアがその役を奪ってしまったこと。④絶望したソフィーヤはノアに殺意を覚え、演劇学校を辞めて大学に編入したこと。⑤新たな生き甲斐として監獄の看守として犯罪者を更生させることに自分の使命を見出したこと。⑥しかし生真面目で頑張り屋だったからこそ監獄の現実に絶望していったこと。⑦自分が担当した囚人が刑期を終えて出所したが外の世界に居場所はなく自殺してしまい、それがソフィーヤの呪いとなっていることが情感たっぷりに語られていきます。もう実質ノア√というよりも姉妹丼√といっても過言ではないでしょう。

  • 姉妹の和解とアクション活劇
    • 姉から拒絶され精神崩壊したノアは主人公により復活。依存症が克服されたことで、姉に対しても一歩引いて接することができるようになります。そして新たな使命が下るのです。それがソフィーヤ含めて3人いる看守長のうち2人を失脚させること。刑務官に汚職はつきもので有り、ソフィーヤ以外の2人は真っ黒に染まっていました。それ故、監獄のトップはこの2人を快く思っておらず、主人公・ノア・ソフィーヤに工作を依頼してくるのです。これを引き受けた3人は千咲都を仲間に引き入れ工作活動に励んでいきます。この活動を通して姉妹は和解に成功。ここまで来れば後はもう塗り絵のような感じで、残りはアクション重視の活劇のような一幕を眺めるだけ。無事に悪徳看守長2人を失脚させることに成功します。主人公とノアは監獄トップに消されたという体裁を取り、最後は島を脱出。ソフィーヤは監獄で更生させ出所した囚人たちと久しぶりに対面し自分の行動が間違っていなかったことを証明されます。こうして姉妹を和解させる壮大な話はハッピーエンドとなるのでした。

ソフィーヤの告解

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姉妹の和解

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