虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期12話「エール!」の感想・レビュー

「背中を押して距離が離れたって、押してくれた手のぬくもりは残るよ」
今回は彼方ちゃん回。昼寝キャラだが物事を俯瞰的に見られるので信頼が厚く頼られがち。
侑ぽむの二人が進路分岐による別離に不安を抱きやりたいことを躊躇してしまう場面に遭遇。
そんな二人に対して彼方ちゃんがした助言が上記の台詞であり二人を新たなステージへ進ませる。
長き時を一緒に過ごしてきた二人が自己の目的のために別れていく切なさと強さが表現された。

みんなに頼られる存在なのは姉属性の彼方ちゃん

侑ぽむそれぞれから相談を受ける彼方ちゃん
  • 自分の将来の目的のために自分の道を歩き始めるということ
    • 今回の主役は彼方ちゃん。いつもは寝てばかりいる昼行燈な昼寝キャラですが、泰然自若としており年長者としての気風から相談を受けることもしばしば。彼方ちゃんを通して描かれるのは侑ぽむの関係性。1期では侑ぽむが物語の原動力となり、依存からの自立が描かれましたが、今回はさらに別離が匂わされることになります。歩夢は英国におけるスクールアイドルの啓発と普及について将来の進路を見出すことになります。一方で高咲侑は作曲コンクールへの参加を躊躇していました。二人の行先はもう既に分かれており足を踏み出せばもういつまでも一緒に過ごすということは無くなります。それが無意識的に分かっているからこそ、最後の時を惜しんでいるのです。
    • そんな二人に対して彼方ちゃんはどんな対応をするのか!?それが今回の見所と言えるでしょう。イベントとして用意されているのは、アイドル大会に参加するアイドル達への応援。アニガサキのメンバーたちはアイドル大会を目指していないからこそ、これまで知り合い絆を育んできたアイドル達へエールを送ることができるという寸法です。このイベントを通して、歩夢や侑は次第に覚悟を決めていき、最終的に彼方ちゃんの助言が炸裂するのです。
    • 上述しましたが「背中を押して距離が離れたって、押してくれた手のぬくもりは残るよ」は名台詞と言っても過言ではありません。仲良しの幼馴染といってもいつまでもベッタリ一緒ということは出来ず、第1期では精神的な自立が描かれましたが、第2期ではさらに踏み込んで別離が描かれます。しかしそれは単なる別れなのではなく、これまで育んできた関係性は残る。それを「ぬくもり」と表現したのはグッときますね。覚悟を決めた歩夢は英国短期留学を宣言、他方で高咲侑はコンクール参加を決意します。テンションが上がった高咲侑はなんとメンバー全員分のソロ曲を瞬く間に仕上げたのでした。いや作曲への熱意と才能はホンモノだよ……。
アイドル大会への応援を通して二人に助言をする彼方ちゃん

アニガサキ1期感想全13話


アニガサキ2期感想まとめ