虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期8話「TOKIMEKI Runners 虹が始まる場所」の感想・レビュー

自分のトキメキを伝えるため楽曲提供者が伴奏者として自らもステージに立つ話。
アニガサキ2期は朝貢貿易系アイドルランジュちゃんが一方的な恩恵の付与を掲げて立ち塞がります。
それに対し同好会メンバーはファンや仲間と楽しさを創り上げていくことを唱えてきました。
そしてアイドルに夢を貰った高咲侑はトキメキを伝えるため自ら伴奏者としステージに立つことを決意。
その象徴が「みんなで楽しくなろうよ」という歌詞であり自分もファンも共に楽しむ舞台を演出したのです。
ライブを見て打ちのめされたランジュちゃんは如何に自分が独善的だったかを思い知り去っていくのでした。
残りの話数的に敗北ガールランジュちゃんを転向させ同好会に引き込むまでが描かれるのかな?

ファンは恩恵を受けるだけの存在ではなくライブを創り上げる参加者。サルトルで言うところのアンガージュマン

楽曲提供者におけるトキメキとは何かを語り合う侑ミア
  • 高咲侑が自らの存在理由を示し、ランジュちゃんが自己の敗北を知る
    • アニガサキ2期では大陸から渡日してきたランジュちゃんが立ち塞がったことから物語が始まりました。ランジュちゃんが唱えるアイドル像は歌とパフォーマンスにより視聴者に一方的な恩恵を与えるというもの。それ故、同好会に所属しながらも何も生産しない高咲侑を否定してきました。これに対し、アイドルのライブは皆で創り上げていくものと捉える同好会メンバーはユニットを作り様々な形で自らの思想を表現してきました。そして今回、何も生み出さない消費者の象徴であった高咲侑がライブのパフォーマーとして自らもステージに立つのです。高咲侑が辿り着いた答えは「自分をめいっぱい伝える」ということ。階段下でミアちゃんに悩みを聞いてもらいつつも自分の答えに辿り着く高咲侑の姿がおススメポイント。自らの中に解答が生まれて来る過程を日光の当たり具合で表現していくのがステキです。高咲侑は、自ら作り上げた楽曲を、自らピアノ伴奏することで、自分のトキメキを伝えようとしたのでした。高咲侑のピアノ伴奏はライブにおける自己表現の一種。ライブにおいてはペンライトを振ってアイドルを応援しているファンも表現者の一人なのです。アイドル、伴奏者、スタッフその他もろもろで創られたライブは成功裡に終わります。見事、高咲侑は自分の答えを示したのでした。
    • 一方でランジュちゃん。同好会メンバーの活躍や高咲侑の伴奏だけでなく、ファンたちもライブを創り上げる表現者の一員であることを見せつけられ愕然とします。自分がやってきたアイドル個人による恩恵の付与など如何に小さいことであったかを思い知らされたのでした。自己が信じる理想像が強固であればあるほど、それが砕かれた時の反動が大きい。ランジュちゃんは精神崩壊まっしぐら。残り話数で、なぜランジュちゃんが偏狭な思想に凝り固まってしまったのかや、それを解きほぐし転向させるまでのエピソードが挿入されて、ランジュちゃん含めて大団円エンドになるんじゃないかな。テキトーですが。
高咲侑覚醒編

他のスクールアイドルだってそうだ。自分の存在全てをステージに賭ける。そういうものなんだ。でも僕たちはそんなことをする必要はない。求められる曲を作って、評価してもらえるんなら、それでいいじゃないか。同好会のアイドルのために作るっていうベイビーちゃんの判断は絶対に間違ってない。みんな喜んでくれるさ。

そう、なのかな?確かに今のままでも皆に喜んでもらえるかもしれないけど。今、私が感じているこのトキメキは、もっと、なんていうか……。〔……〕そっか、私は、ファンの私は。スクールアイドルのパフォーマンスや音楽だけにときめいてたんじゃなくて、〔……〕自分をめいっぱい伝えようとしている、皆の姿にときめいていたんだ。私も皆に近づきたい。皆と一緒に今ここにいる私を伝えたい。そうなんだ、これが私のときめき!これが同好会のなかで私のやりたいこと。スクールアイドルの皆と一緒に叶えたい、夢!

作曲者が伴奏者としてステージに立つという事
高咲侑が辿り着いたトキメキとは
負け確ランジュちゃん精神崩壊

アニガサキ1期感想全13話


アニガサキ2期感想まとめ