【感想】劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明 を見た。

孤児や身寄りの無いものをモルモットにして生体実験を行う黎明卿との戦いを描く話。
アビスの竪穴は六層まで潜るとその呪いにより死か人間性を喪失してしまう。
この呪いを克服するための実験を行うのが黎明卿でありナナチが獣化したのもそのせい。
黎明卿は二人の人間を用いて呪いをもう一人の人間に押し付ける実験をしていたのだ。
六層に潜るためには黎明卿の施設を通過し白笛を用いなければならないので戦闘は必至。
黎明卿の娘であるプルシュカを犠牲としながらもリコたちは知恵と工夫で戦闘に勝利する。
子どもたちの肉体を切除してカートリッジに詰め込み呪いの肩代わりとするためグロい。

黎明卿の狂った愛慕~生体実験をしていたがモルモットへの愛は確かにあったかもしれない~

黎明卿に腕を切断されるレグ
  • 黎明卿の生体実験とその成果であるカートリッジ
    • メイドインアビスの1期と2期を繋ぐ物語。1期ラストでナナチハウスを出発し2期はじめでラストダイブを行うがこの間に何があったのか!?その内容は劇場版で語られていた。第六層へラストダイブするためにはナナチと因縁のある黎明卿の施設を通らねばならず、劇場版ではその戦いが描かれるのだ。黎明卿はナナチを獣化した人物であり孤児を集めて生体実験を行っていた。その実験はアビスの呪いを他者に押し付けるものであり、ナナチは親友ミーティが呪いを肩代わりしたため助かった。ミーティはその後成れ果てとなり人間性を喪失した。この実験は呪いを克服するためのアイテムであるカートリッジとして昇華する。即ち子どもたちの身体を切除してカセットの中に封入し、アビスの呪いに掛かりそうになるとこのカートリッジに押し付けて使い捨てるのである。生命を弄ぶ悪魔の所業だが、その一方でカートリッジに封入された子どもたちの名前を一人一人覚えていたり、娘として育てているプルシュカに愛情を注いでいたり、歪んでいるけれど愛慕を兼ね備えているのでその狂気はまさに度し難いと言える。ナナチも孤児でありミーティの件で黎明卿を怨んでいるものの、そもそも黎明卿が実験体を募集しなければ孤児としてくたばっていたのもまた事実であり複雑な感情を抱くのも致し方ない。

  • 意識を他者に乗り移すことができる特級遺物ゾアホリック
    • で、シナリオについて。施設に辿り着いた3人を黎明卿は歓迎し、娘のプルシュカを通してもてなす。打ち解けるリコとプルシュカだがそれは罠であった。ロボットであるレグに目を付けた黎明卿は、レグを実験の素体とし片腕を切断してしまう。間一髪のところでナナチの助けが入り、プルシュカの助けで施設から逃れる3人。追ってくる黎明卿を何とか撃破するものの、なんと黎明卿は生き残った手下に乗り移り、何事も無かったかのように復活するのである。これは特級遺物ゾアホリックの効果であり、自分の意識を他者に乗り移すことができるのである。黎明卿の身体そのものはもう既に亡くなっているものの、数多の代わりがいるのであった。それでも前に進むことを望む3人は黎明卿と再戦。この間、黎明卿は自身の娘のプルシュカをもカートリッジにしていた。カートリッジをフル装備した黎明卿に挑むのはバーサーカー状態になったレグ。流石は劇場版といったところで戦闘はヌルヌルと動く。

  • プルシュカの遺骨がリコ専用の白笛となり第六層へ行くことが可能となる
    • この戦闘シーンだけでも見物だけれど、プルシュカが解体されるシーンやリコとの交流もまた見どころとなっている。戦闘シーンでは火葬砲を打ちまくって黎明卿を引き付けたところで、切断されていた腕を持っていたリコが火葬砲をぶっぱなし、黎明卿を倒すことに成功する。黎明卿は部下たちがいれば何度でも蘇ることができるが、施設の大半を破壊されたので、これ以上の干渉はストップ。リコたちを第六層へ通過させることとなる。プルシュカの生体カートリッジの中からは遺骨がまろびでる。第六層へ潜るために必要な装置は白笛でしか動かず、その白笛は人間の骨で作られたものであった。プルシュカの遺骨はリコの「命を響く石」となった。こうしてプルシュカ及びプルシュカの小動物メィニャを引き継いだリコたちは他の部下へと意識を移した黎明卿に見送られながら、第六層へ降りていくのであった→2期続く。
身体を切除されカートリッジに詰め込まれるプルシュカ
プルシュカの遺骨がリコの白笛となる
黎明卿に見守られながら第六層へラストダイブ

メイドインアビス感想まとめ

1期

劇場版

2期