【感想】メイドインアビス 烈日の黄金郷 第11話「価値」を見た。

原生生物大暴れ!ファプタリョナ祭開催~成れ果て村は崩壊寸前~の巻。
ファプタにより村人殲滅が行われる中、ナナチがベラフを連れて登場。
新衣装ナナチの釣り竿誘導によりベラフは自らの身を犠牲に過去の記憶を伝える。
ベラフが残したのは亡きイルミューイの幸福な記憶であり、ファプタは戸惑う。
だが困惑するファプタを尻目に村の護りが解かれたことで原生生物が襲撃してくる。
ファプタの想いも因縁も存在意義も圧倒的な原生生物の前では只々無力であった。
瀕死寸前のファプタに対し村人たちは自身の体を食わせファプタを復活させる。

イルミューイを食って助かった村人たちが、今度は自らの身体をファプタに捧げる

新衣装ナナチとベラフによる記憶の伝承
  • ファプタの知らない母の幸せな記憶
    • ファプタの村人殲滅は止まらず、白レグまでやられてしまう。ファプタにとってレグの反抗は許せるものではなく、その怒りはリコへと向けられる。だがここでガブールンがリコを庇いファプタは戸惑う。さらに新衣装ナナチがベラフを連れて登場。ベラフは自らの命を犠牲にファプタにイルミューイの記憶を伝える。その記憶とはファプタが知らなかった母の幸せな記憶。ヴエコとの家族生活やベラフへの仄かな恋心であった。成れ果て村の住民を殲滅の対象としてしか見ていなかったファプタは、別の価値の側面を見せられ、さらに困惑する。自分の生存理由は村の殲滅だったのに、母は村人に対して憎しみだけを抱いていたのではないことを知り、レゼンデートルを喪失してアイデンティティ崩壊するのだ!

 

もしリコに欲望の揺籃が使われたら
  • ナナチの大予想!わくわく冒険リコ村
    • ベラフの想いを届けたナナチは気を失ったレグを回収しに行く。ここでナナチによるワズキャンの目的第予想が行われる。ナナチの見立てではリコを危機に追い込むことで欲望の揺籃を使わせる。リコには本能的欲求として冒険を継続することが組み込まれているので、それが欲望として具現化される。ワズキャンもまた冒険を諦めておらず、成れ果て村は安寧の場所ではなく今回のリコたちの訪問を機に意図的に壊された可能性がある。ワズキャンの狙いはイルミューイの如くリコを改変し、自分たちの身体を第六層以下に耐えられる生物に作り替えることではないかと。ナナチの想像図ですが、揺籃を使われたリコの姿もまた精神的に来るものがありますね。

 

原生生物にリョナられるファプタ
  • 原生生物大暴れ!護りが無ければ村は格好の餌場
    • 困惑しているファプタだが、突如として原生生物たちが襲い掛かってくる。ここはアビスの第六層。村の護りが無ければ格好の餌場!と、いうことで、ファプタの事情なんて知ったこっちゃない原生生物は誰かれ構わず蹂躙していく。圧倒的な原生生物の前には村人であろうとファプタであろうと死は平等。ファプタは獲物を横取りされたと怒り、原生生物に立ち向かうが全くかなわずフルボッコにされる。ファプタちんリョナ祭をお楽しみくださいと言わんばかりに肉体を削り取られていく。ファプタの危機をイルミューイの子どもの残骸たちが守り、ファプタが名前を呼びながら礼を言うも、目の前で彼らが潰されるシーンは絶望感がとてもよく表現されている。

 

ファプタに自らの身体を捧げ復活を期す住民たち
  • ファプタを生かせ!自らの身体を食わせてファプタを復活させる住民たち
    • 原生生物の猛攻に耐えられず意識を手放すファプタ。だが彼女を救ったのは村の住民だった。住民たちは自らの身体を切り取り、ファプタに食わせることで、その身体を再生させる一部となるのだ。かつてイルミューイの子どもたちを食らって生き延びたガンジャ隊の皆さんが作り上げた成れ果ての村。今度はその住民たちがファプタを助けるために自らの身体を食わせるとは何という因果ではないか!村人を食って再生することでファプタは自らに課せられた呪いから解放されていく。自らの価値は自らが決める。決められた価値に基づき生きるのではなく、自分で価値を掴み取りに行くのだ!と今回のタイトル回収。今回のラストでファプタの語尾には「そす」が戻った。「そす」は過去レグとの間に育んだ大切な絆の証。最終回ではファプタ・レグ・リコ・ナナチの共闘が見られるのか!?

メイドインアビス感想まとめ

1期

劇場版

2期