ウマ娘「ユキノビジン」シナリオの感想・レビュー

地方出身者ブームにより大衆にアイドル視される少女がその実力を周囲に知らしめる話。
オグリやイナリの活躍によりトレセン学園はかつてない地方ブームに湧いていた。
そんな中、岩手県から方言を操る可愛らしいウマ娘ユキノビジンが上京してくる。
たちまち彼女はブームとなり人気はモリモリ。その頑張る姿はアイドル視されるようになる。
だがこれは「地方出身の田舎者が一生懸命頑張る」という記号が消費されていただけであった。
実力を期待されないことに忸怩たる思いをしていたユキノビジンは無茶な訓練を課そうとする。
それを見かねたのが我らがトレーナー。適切なメニューを与えてユキノビジンを導いていく。

ユキノビジンのキャラクター表現とフラグ生成過程

「地方出身の田舎者が頑張る」という記号の消費の対象とされてしまうユキノビジン
  • 動物園のパンダ的な人気。その実力は期待されず、都合の良い記号を消費されるだけ
    • ユキノビジン岩手県出身の方言が可愛いウマ娘。地元ではその高いポテンシャルが評価され、上京してきた。この時トレセン学園はオグリやイナリの活躍により地方ブームとなっており、ユキノビジンも持て囃されることになり、大衆からアイドル視され、物凄い人気を獲得する。だがその人気とは動物園の客寄せパンダ的な人気であり、「田舎者が一生懸命頑張る」という記号が消費されていただけだったのである。ユキノビジンは自分でもそれを自覚しており、実力が期待されないことに忸怩たる思いを抱いていた。それ故、何とかして力を示すために無茶苦茶な訓練を自己に課そうとしてしまう。これを見たトレーナーはユキノビジンに待ったをかけ、適切な内容を指示。さらには契約していないのにユキノビジン用のメニューまで作るという入れ込みよう。これを見たユキノビジンは選抜レースまでの指導を頼み込み二人の関係性は深まっていく。レース当日にはトレーナーが岩手県から地元民たちを呼び寄せユキノビジンを応援する。ユキノビジンの順位などどうでもよく走るだけで人を集めるアイドルでいればよいという風潮に地元民たちがブチ切れるシーンにはハラショーだ。選抜レースで見事勝利したユキノビジンはトレーナーと専属契約を結ぶ。ついでにレースに呼ばれていた父親から公認の関係とされる。

 

父親から公認され、級友からデートに誘うよう助言されるユキノビジン
  • トレーナーをデートに誘ってシチーガールになるんだ!
    • フラグ成立後はその全てのシナリオを費やしてトレーナーをデートに誘う話が描かれる。ユキノビジンはトレーナーの献身に対して恩返しをしたいと思うようになる。クラスメイトに相談するとデートに行けと助言される。これを受けたユキノビジンはトレーナーをデートに誘おうとするがなかなか誘うことができない。心配したトレーナーはユキノビジンを遊びに連れて行ったり、ウィンドウショッピングでリップ選びをしたりする。ユキノビジンはトレーナーとのひと時を楽しむも自分が誘えないことに歯がゆく思う。そしてとうとう夏合宿の日、仁王立ちでトレーナーを待ち構えるユキノビジンはついにお祭りデートに誘うことに成功する。こうして実績を積んだユキノビジンは自分の成長を感じ、ウィンドウショッピングの時には買えなかったリップ(=シチーガールの象徴)を買う勇気を得る。トレーナーに対してリップを一緒に選んでくれますかとユキノビジンは破壊力バツグン!おずおずと申し出るユキノビジンの可愛さをご堪能下さい。

 

トレーナーをデートに誘えたことを喜ぶユキノビジン

 

シチーガールの象徴であるリップを一緒に買いに行きたいとねだるユキノビジン