ぼっち・ざ・ろっく! 第6話「八景」の感想・レビュー

ライブチケット販売のノルマを達成するために路上ライブで宣伝する話。
父と母以外にライブチケットの買い手がつかない後藤ひとり。
妹に対するつまらない見栄のために母の友人という伝手を自ら捨ててしまう。
一人で思い悩む後藤ひとりの前にとあるアル中で依存症の酔っ払いが現れる。
彼女は新宿で活躍するベーシストでチケット販売のための路上ライブを提案してくる。
巻き込まれ体質の後藤ひとりはあれよあれよと路上ライブをすることになるが……。
当初は怖くて目を瞑っていたが観客の声援で覚醒し演奏そのものに楽しさを見出す。
路上ライブは成功しファン1号・2号を獲得した上ベーシストにも認められるのであった。

路上ライブの楽しさを教え後藤ひとりを高く評価する廣井きくり

酒!飲まずにはいられない。
  • アル中になった後藤ひとりが夢想するあり得るかもしれない絶望的な未来
    • 今回のゲストキャラはそれなりに名を馳せるベーシストの廣井きくりさん。彼女はアル中であるものの後藤ひとりを導くキャラとして描かれる。だが強烈なのはかつて流行ったストロングゼロ文学である。皆さんは「将来に襲い掛かる確実な不安」や「依存症防止啓発事業コラ画像」などをネットで見たことがあるかと思う。それを踏まえた上で、中年になった後藤ひとりさんがゴミ溜めの汚部屋でストロングゼロを啜りながら青春を回顧する姿が強烈に描かれるのである!このシーンを見て蛸壺屋けいおんのパロ同人を想起した人も多いのではないか。これを見て笑える人は人生の勝ち組。だがいずれ訪れるかもしれない自分の将来とダブって見えてしまう人は鬱にならずにはいられない。自分も辛うじて何とか労働をしながら人生を生きているが、このような状態に陥ってしまうことになる予感はヒシヒシとしている。
    • 視聴者の不安を着実に抉りながらも後藤さん自身は成長していく。酔いどれ姉さんは路上ライブをしようと提案し、どこからともなく機材を持って来させてセッティング。後藤さんは初めての経験で目を瞑りながら演奏するのだが、ここで路上ライブを見てくれている観覧者から励ましの声が!これにより後藤さんは覚醒し、片目を開く。すると自分が自分で敵を作っていただけでライブを見てくれる皆は笑顔になってくれている様子に感動する。こうして後藤さんはまた一つ成長。ファン1号・2号ができてチケットが売れ、廣井きくりさんも購入してくれたので全部はけた。
ゴミ溜めの汚部屋
後藤ひとりのあり得たかもしれない世界線の未来

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