シャディク回。幼馴染敗北モノ。過去の関係性に甘んじていたためフラグ構築に失敗した話。
シャディクはミオリネに好意を寄せ、またミオリネもシャディクを憎からず思っていた。
だがシャディクは自分の地位を守ることに固執しグエルに表立って決闘を挑まなかった。
そうこうしているうちにスレッタが現れ、ミオリネを横から掻っ攫われてしまう。
後から気付いてももう襲い。搦め手を使って会社ごとミオリネを奪おうとするが返り討ちに遭う。
確実に勝利するために集団戦を選んだ結果、舐めてた雑魚と非戦闘員にしてやられた。
日本の物語における伝統芸能である「幼馴染は負け属性」という様式美を見事にやってのけたシナリオ。
圧倒的にシャディク優位だった決闘に地球寮が勝利し、会社設立だけでなく御三家殲滅の箔をつけることに成功したミオリネ
- ミオリネを巡るスレッタとシャディクの戦い
- ミオリネは権威主義的な父親を嫌っており自分の境遇を救ってくれる王子様を求めていた。その存在に成りえたのがシャディクだったのだが、彼は保身に長けており、ミオリネのために自分を捨てることができなかった。それ故、突如現れミオリネの為なら危険も厭わないスレッタに掻っ攫われてしまう。好きな人が奪われて初めて行動に移すというのが典型的な幼馴染モノである。今まで上位の立場からお手並み拝見していたシャディクは、会社設立に対しても規則追加という搦め手を使い、またもや自分の手を汚さずにミオリネを自分のものにしようとする。シャディクの目論見では賢いミオリネなら自分の案に乗ると確信していたのだろう。だがしかしミオリネはその賢さを馬鹿に使う女だったのである。そもそもミオリネがお利口だとしたら父親の言うことに従っているフリをしながら力を蓄え寝首を掻いたであろうよ。ミオリネにはメリットしかない美味しい話であるシャディクの案に乗る事を拒んだミオリネは決闘を挑む。ここに来てもシャディクはミオリネを翻意させるためにアレコレと策を練り、地球寮では絶対に勝てないであろう集団戦を設定する。シャディクはミオリネの行動を暴走と見なし、自分のコントロール下に置こうとするが、スレッタからは好きな人を信じるものだと反撃を食らってしまう。
- 他者を信じる心
- そしていよいよ決闘。ペイル社から機体を借りることができ、間に合わせのメンバーをパイロットとして乗せたが、瞬殺されてしまう。スレッタのエアリアルに対してもガンド技術を無効化できる20年前の装置アンチドートを持ち出して来て動きを封じて行く。エアリアルの機能を喪失し自分の操縦だけで戦わなければならなくなったスレッタだが、戦闘中に機体に語り掛けることによって機能を回復させていく。エアリアルはエリクト(スレッタの姉)を捧げて作られた機体であるため意志があり、かつて煮え湯を飲まされたアンチドートに打ち勝ったからスレッタママは涙を流したということなの？よく分かんないけど。こうして復活したエアリアルはシャディクハーレムのメンバーを次々と撃破。それでも最後は万事休すとなりスレッタは負けそうになるが……シャディクの機体の頭部をビームが貫く！なんと地球寮のメンバー達が壊れた機体を合体させて固定砲台を作っていたのだ。他人を信じず人を踏み台にして最後は自分でトドメを刺しに来るというシャディクの性格を熟知したミオリネだからこその勝利であった。この決闘はミオリネの提案で学外にも中継されており、勝利したスレッタによりクソPVで決めポーズとなった演舞が行われる。こうしてミオリネは会社を設立させただけではなく、御三家殲滅という実績を示し箔をつける事にも成功したのであった。敗戦後、シャディクは改めてミオリネの所へ行き、最後の足掻きを行うが、ミオリネ今更よと斬って捨てられる。フラグが折られたその演出を青いトマトを切ることで表現してオチをつけるのもワザマエ。
- 今回のグエルくん
- 一方でグエルくん。集団戦の際にスレッタから助っ人として依頼を受け、地球寮フラグか！？と思われたが、パパの呪縛が発動し手助け出来ず。しかもこれまたスレッタからその二律背反アンビバレンツな親に対する感情を慮られてしまう。暗かった夜道に佇んでいたグエルくんの背景が、スレッタの親を思う気持ちへの共感により、電灯がつくという表現も巧み。これってスレッタがママンに裏切られて絶望した時にグエルくんが叱咤激励するフラグじゃね？そしてグエルくんはついに学園まで辞めさせられそうになる。勘当されるのではなくポストを用意してもらい仕事を学べと言われるのってすごく愛されてるよね。しかしグエルくんのパッパも息子の気持ちなど考えず、グエルくんの言い分を聞かずに電話をブツ切り。いよいよもってグエルくんが父親から独立する時が来たか！？息子ってのは父親を倒してこそ一人前なんだよォ。
