午後から時間が空いたので、ブラっと出かけたら3か所とも廃駅跡地を利用した道の駅だった。
道の駅「あいおい」は相生線の旧北見相生駅にある。山奥の原生林に秋田団体が入植して開拓した地域。
相生線の開通と共に市街地が形成されたが、廃線と共に衰退し道の駅がかつての繁栄を伝えている。
「オーロラタウン93りくべつ」と「あしょろ銀河ホール」は十勝の池田駅と北見を結んでいた路線の廃駅跡。
池北線は1989年に「ちほく高原鉄道」の「ふるさと銀河線」となったが2006年に廃止された。
北海道の廃駅跡を巡ると近代日本の膨張と成長限界による衰退を感じずにはいられない。
道の駅「あいおい」(網走郡津別町字相生83-1)
国道240号、山奥の原生林生い茂る中にある道の駅。クマヤキなるものを非常にプッシュしており、傍らにある鉄道公園よりもクマヤキの方が目立っている。もともとは廃駅となった北見相生駅がこの地にあり、相生線はこの地と美幌駅を結んでいた。秋田団が入植し、原生林を切り開いていたが農産物の収穫は厳しく冬山造材により現金収入を得ていたというパターン。1925年に相生線の北見相生駅が開業し市街地形成が進んでいったが、1985年に廃駅となった。ホームや線路はかつてのように保存されており、旧駅舎を利用してカフェもやっている。だが鉄道公園よりもクマヤキを掲げる道の駅の施設の方が目立っており、集客はほぼ全てそちらの方に入っており、物好きな観光客がチラホラいる程度であった。十割手打ちそばと手作り豆腐が有名なようであり、売店では結構売れていた。
道の駅「オーロラタウン93りくべつ」(足寄郡陸別町大通)
道の駅「あいおい」を国道240号で少し北上すると道道51号に左折でき、そこから山道を通って道の駅「オーロラタウン93りくべつ」に行くことが出来る。ここはかつての池北線の廃駅であるが、駅構内や線路がわりと大規模に残っており「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」とし昔動いていた列車の乗車・運転体験ができることをウリにしている。またこの陸別は徳島の蘭方医:関寛斎が72歳の時に全財産を投入して拓いた土地なのだとか。しかも農地解放して自作農創設を目指したが果たせず服毒自殺しているという悲劇。それはさておき、道の駅内部にある関寛斎資料館よりもやはり鉄道体験の方がプッシュされていた。駅舎から降りて緑あふれる中で旧線路を散歩できる。