ブルアカTVアニメ1話感想「如何にしてアニメ版先生(坂田先生)はバッドエンドを回避するのか」

アニメ版でも冒頭からバッドエンドになる学園都市。闇落ちシロコ(クロコ)がシッテムの箱を破壊。
n周しても連邦生徒会長(≒アロナ)は学園を救えず先生に「選択」を託して新たな周回を委ねる。
この「先生」もまた数多のバッドエンドの世界線を迎えておりゲーム版は偶々上手くいった世界線
(クロコはバッドエンドの世界線のシロコで異形化した別時空先生が彼女を救うために並行世界を越えてきたという設定)
ゲーム版で先生がバッドエンドを回避できたのは、その「奇行」さ故にあったと考えられている。
普段先生は優しく温和で頼りがいもあるのだが、急にhentai的行動に出てプレイヤーを驚かせる。
だがその変態的行為によって死亡フラグがへし折られ、バッドエンドが回避されるのである。
しかしアニメ先生(坂田先生)はシロコとの出会いでソレをしなかった。バッドエンド直行フラグまっしぐら。
ブルアカはアニオリになったとしても並行世界の一つで処理できるという強みがある。
ゲーム版と同じシナリオをなぞってもアレなので坂田先生にはオリジナリティ溢れる行動をして欲しいな。

ブルアカはメディアミックス展開を並行世界の一つとして物語の構造に組み込めるので強いよね

冒頭から闇落ちシロコでバッドエンド直行フラグまっしぐら!

ブルアカの本質はバッドエンドの鬱ゲーなのだが、現代でそれをやると読者がついてこないので、並行世界とループを上手く取り入れている。1周目は連邦生徒会長が指揮を取り学園都市の危機に立ち向かうが、セカイを救えなかった。おそらく連邦生徒会長は何度もループをしたのであろう。それでも無理だったので心が折れ、先生を召喚して後を託した(連邦生徒会長はアロナと酷似しているので幼児退行したと推測されている)。ゲーム版ブルアカでプレイヤーは先生となりシナリオを読んでいくことになるのだが、その脚本はたまたま上手くいった奇跡の世界線であり、召喚された数多の先生方がバッドエンドに終わったことが提示される。そのうちのひとつがアビドスバッドエンドであり、シロコ以外のヒロインが死亡/失踪し、シロコは闇落ちしてしまった。先生はそれでもシロコを助けるために異形の者となり、別の時間軸の自分なら闇落ちシロコを救済できると確信し並行世界を越えて来るのである。
 

バッドエンドを繰り返した連邦生徒会長(≒アロナ)は心が折れ先生に選択を託す

では、なぜゲーム版の先生はバッドエンドを回避できたのか?それこそが問題となるが、プレイヤーからは先生の「奇行」であると考えられている。ゲーム版の先生は基本的には芯のある大人で選択と責任を重んじ優しく温和で生徒の意志を尊重して自己実現できるようケアに努めるのだが……。風紀委員たちをはじめとする一部生徒にたいしては、それはもうhentai的な行動を取るのだ。有名なものでは、体臭を嗅ぐ、脚を舐める、裏ルートでJC時代の卒アルを購入する、四つん這い首輪お散歩をさせる、手コキを連想させる、意図的にちゃん付けで呼ぶ等々、枚挙にいとまがない。だがこれらの変態プレイはヒナやイオリやアコなど特定の生徒にのみ行われていることであり、彼女たちは有能だが人に頼れず我慢し続けた結果精神的に脆くなるという傾向にあり、それをときほぐすために先生はhentaiに走るのだ(と解釈されている)。
 

アニメ版先生は変態的行為が捨象されていた

翻って、アニメ版ではどうか。アニメ先生はキャラ造形がとてもかわいい好青年であり、こんな先生が変態的行動を取るのかと話題になっていた。ゲーム版ではシロコとの出会いの場面からすぐに先生はシロコのエナジードリンクを間接キッスし、シロコにおんぶしてもらい、さらにはシロコの体臭を嗅ぐのである。これは興味本位でブルアカに手を出したプレイヤーの心を折りドン引きさせるものであるが、これこそが学園都市キヴォトスを救うのに必要だったのだ……。ではアニメ版でも同様の行動をするのか?視聴者の注目はその一点に絞られた。だが、なんと、アニメ先生はシロコにエナドリこそ貰ったが、おんぶも体臭もカットされたのであった。熱中症で倒れた先生が臀部をピクピクさせて可愛いなぁとシロコに思わせることくらいしかしなかったのだ。ヤヴェー、アニアカはバッドエンドじゃん(かも)。
 

戦闘の指揮を執る先生

と、いうわけでアニメ版ブルアカはこの時点でゲーム版からズレはじめてきたと考えられる(もしかしたら描写が無かっただけで間接キッスしたし、おんぶもされたし、体臭を嗅いだのかもしれないが)。アニオリ先生が出ている時点で、ゲーム版を完全になぞるだけとは思われないので、是非アニメならではの活躍を描いて欲しいな。ゲーム版では先生を観測することに生き甲斐を感じる先生大好きクラブ(ゲマトリア)の方々が登場するが、アニメ視聴者勢もまさにそんな心境って感じ。

ホシノ過去編

あと注目すべき点はやはりホシノ先輩(おじさん)で、不眠症もしくはナルコレプシーを患っていることが強調されている。ブルアカアニメが放送される前、1分で分かるブルアカ~っていうのがやってて、そこで意識が無い時はヘイローが消えることがピックアップされていたのだけど、布団に入っているおじさんヘイロー消えてないんだよね。多くのプレイヤーが指摘していることだけど、アニメ版でもやっぱりそうだったか。ビリビリに破いたアビドス砂祭りのポスターを貼っていることにも注目です。
 

集合絵と謎のきららジャンプ

以上、ブルアカTVアニメを見て思ったことをつらつらと書き殴ったが、一番期待されるのはアニメ先生(坂田先生)がどのように生徒を救いバッドエンドを回避するのかという事だろう。生徒に優しく接し、好感度を上げるだけでは、決してセカイを救うことができない。だがアニメ先生は変態プレイをすることはない。じゃあ死亡フラグを潰す方法はどうするのか?それを逆手にとってアニメ版ブルアカでバッドエンドに至る世界線を濃密に描き、アビドス生徒たちが全員死んで、シロコが闇落ちするまでを描写したら、それはそれでプレイヤーからは評価を受けるかもしれない。

坂田先生はどのようにバッドエンドを救うのか!?