【感想】東山エイト先生の枯れた中年独身男性の花屋店長モノ、JKバイトに慕われるもどこか諦観している所が良い。

旧帝卒だが脱サラして家業を継いだ花ヲタクの中年男性花屋とバイト少女黒髪ロングJK物。
ヒロインが割としぶりんを彷彿させずにはいられない。しぶりんも花屋の娘だったか。
穴役よりも竿役が魅力的でイイ感じに枯れており、ヒロインの好意を諦観している所が良い。
今は慕ってくれているがヒロインはいつか手元を離れていくだろうと冷めた所があるのだ。
花屋という舞台装置がテーマとしてシナリオ展開とヒロインの関係性を支えておりグッとくる。
花は咲き誇った後必ず落ちると表現して次回へ続くがビターエンドにはならなそうな雰囲気。
安易な予想だと果実が実を結んで展開になるかと思われるがビターエンドになるといいな。

年齢差のある年下JKの好意を疑念に感じる枯れた中年独身男性の花屋店長が見所!

花屋という舞台装置がシナリオに活かされておりステキ

ヒロインよりも竿役の中年独身男性の方が良い味だしてるパターン。主人公は花屋の店長を営む枯れた中年独身男性。旧帝卒だが脱サラし家業を継いだ花ヲタクの店長である。ヒロインはそんな竿役の花屋へバイトで入ったJKであり、気立てが良くまめまめしく働き接客も明るくこなす少女であった。キャラ造形的にはしぶりんであり、黒髪ロングでクールっぽくネクタイも着崩している感じ。

主人公は昔取った杵柄でバイト後に受験勉強を教えており、ヒロインはよく懐き好意を隠さないほど慕っていた。主人公はこんな所にいないで塾に行くべきであると頭では分かっているもののズルズルと引き摺られていってしまう。またヒロインはマゾ気質というか支配される願望があり、主人公に倒錯的なプレイを望んで来る。命令されたり激しく求められたりしたいのである。主人公はこんなことしたくない、良くないと思っていながらも花の蜜に例えられるJKの蜜壺に自我を狂わされていき抑制が効かないという寸法さ。
 

バイトヒロインを可愛がっている一方で……

それでも主人公は中年男性らしく諦観しており、ヒロインが慕ってくれているのは一時的な感情であり、どうせ手元から離れていくのであろうと心のどこかで冷めているのだ。それが花屋らしく「いつかきっとハナは僕から離れていくだろう…僕のようなおじさんと一緒にいること自体おかしな話なんだ。「花」は咲き誇った後必ず落ちるのだから」とモノローグを入れ情緒深く幕を閉じている。それとは対比的にヒロインは幸せそうなアホ顔を浮かべながら店長を寝言で呼んでいる。

よくあるウスイホンのパターンだとこの後ヒロインが寝取られるか何かしていよいよ自分の手から離れていくことではじめて執着を抱き諦念ぶっていたことを悔いて結ばれるという展開が多いが果たして本作はどんなオチとなるのか。中年男性モノとして楽しみ。

自分からはいつか離れていくだろうと諦観している