今回もまたポイ活の話。だが使って溜めるタイプではなく元手のいらない報酬タイプのポイント。
フツーに労働して給与をもらった方が遥かに稼げるだろうが、これは「こづかい」万歳である。
如何にして何もない状態から可処分所得を生み出すかに面白味があるのだろう。
今回は雀の涙ほどの薄利を気が遠くなるまでの時間を積み重ねて、カネを錬成する主婦が主役。
①アンケートタイプ、②メルカリポイント、③ウォーキングすると引けるスマホガチャが登場する。
そしていつもはオチで現実に引き戻されるのだが今回は紹介される度にその薄利を指摘していくスタイル。
たったそれだけ~。ビミョ~。は、はぁ。のオンパレードであり余りの薄利にドン引きしていく。
賃金労働が出来ない社会階層の人々にとっての現金収入の手段なのかもしれない。
こづかい万歳ではこれまでポンタやワオンなど使って溜めるタイプのポイントが紹介されてきた。ポイント付与により購買行為が制限を受け、生活が侘しくなっていく様子がありありと描き出されたわけだが、今回は元手のかからない報酬でポイントがもらえるタイプである。だが圧倒的に非効率的。残業代が出る企業なら数時間働いただけでペイできる程度である。ポイント稼ぐのにそんな手間をかける必要があるなら、バイトでもした方がよほど稼げるだろう。だがこの作品はあくまでも「給与」ではなく「こづかい」であり、限られた中でやりくりすることの面白味を追究している。また様々な事情で労働に出られない社会階層も中には存在する。そんなわけで雀の涙ほどの薄利をコツコツと溜めて、漫画を購入する主婦が今回の主役であった。
①一つ目はアンケート報酬。主婦氏はガラケー時代から1件2円~5円程度のアンケート調査に答え、小銭を稼いでいた。あまりにも少ない金額に作者もドン引きするが、隙間時間に行いアンケートも自己を見つめることができて楽しいとか言う。②二つ目はメルカリ。北海道在住のため広い倉庫があり何でもかんでも眠らせていたため片っ端から錬金したのだという。メルカリってそんなに売れるん?というレベル。しかも知り合い連中の代行までするようになり、わざわざ郵便局の近くに家まで立てると言う筋金入りのメルカリストであった。③最後はウォーキングするとガチャが引けるアプリ。妊娠中に運動を進められた際に取り組むようになり、歩くと広告動画を見せつけられ、それを見るとガシャが引けてポイントがもらえるのだと言う。この主婦は3つの方法を巧みに利用して小遣いを貯め、それを漫画に散財するのが趣味なのだとか。フツーに働いた方が遥かに効率が良い。だが世の中には主婦とか妊婦とか働きたくても働けない、現金収入の獲得手段の方法が少ないという人々も少なからず存在するので、報酬型ポイント付与による労働力搾取が成り立つのかもしれない。