ひろがるスカイ!プリキュア 第20話「ましろの夢 最初の一歩」の感想・レビュー

ましろ回。自分にやりたい事が無かった少女が躾をきっかけに教訓を創作で伝えようと絵本作りに目覚める話。
虹ヶ丘ましろは仲間と比較し自分だけ何もやりたい事を見いだせずアイデンティティの確立に悩んでいた。
そんな中、幼児のエルちゃんが自分の玩具を他者に貸し与えず自分だけで悦に浸る場面で躾に失敗してしまう。
ソラは狭量さを叱り、ましろは他者と喜びを分かち合うことの大切さを説くが、言うことを聞かなかった。
他者の思想を転換させるにはどうすればよいか?ここでましろは絵本の教訓による道徳教育を思いつく。
自分一人で独占せず他者と分かち合うことの喜びを理解ってもらうため、ましろはペンを執ったのだ。
ましろの絵本はエルちゃんの心を打つことに成功。ましろは創作で他人の心を響かせることに生き甲斐を見出す。

創作で人の心を動かすということ

買って貰った玩具を独占するエルちゃん。このままでは独裁専制君主になってしまうぞ!

本作において虹ヶ丘ましろは思春期の少女がアイデンティティの確立を果たすという役割を割り振られている。そのため、自分とは何かについて苦悩する事になり、各話を通して少しずつ成長していくのである。

今回はましろが自分のやりたいこととして創作を見出すという話であった。そのきっかけとなったのは絵本の教訓により幼児・児童の凝り固まった考えを転換させるということであった。ましろは幼児・エルちゃんの育児を手伝っているのだが、ある時躾に失敗してしまう。エルちゃんに玩具を買い与えるのだが、彼女は自分だけで独り占めにし、他人に貸してあげようという考えなど微塵も持たなかった。それを見た仲間たちは躾の必要性を感じ、ソラは正攻法から独占するのは狭量であると叱り、ましろは皆で遊んだ方が楽しさも増すよと優しく諭す。

だがエルちゃんは二人の言うことなど聞こうともせず、嬉々として一人遊びに興じていた。このままではエルちゃんが先生独裁君主に育ってしまうことを危惧したましろは育児に苦悩する。だが公園で絵本を読み聞かせている母親の姿を見たましろは絵本の教訓でならば躾ができるのではないかと考え、オリジナル絵本を作るべくペンを執ったのである。

これまで自分のやりたいこと、熱中できることがなかったましろは創作活動に楽しさを見出すことになる。絵本作りに没頭し、ついに完成を見た。その内容は一人でブランコで遊んでいたが、独占せずに譲ってあげたことによりもっと楽しくなったというものであった。お話作りも作画も粗削りではあったが、エルちゃんの心を打つ作品となり、躾に貢献した。これを通してましろは創作により他人の心を響かせることに喜びを見出し、自分のやりたいことの方向性を見つけるのであった。

ましろの絵本はエルちゃんの心を打ち、ましろは創作の喜びに目覚める

ひろプリ感想まとめ