【感想】ミリアニ1話「ジャングルジムの誓い!~器用貧乏系少女、ライブに触発され家庭厳格令嬢をアイドルに誘う~」

器用貧乏なため打ち込めるものを見い出せずにいた少女と厳格な家庭なため情熱を秘めていた少女がアイドルを目指す話。
春日未来はスペックが高く何でもこなせる女の子。数多くの部活の助っ人をこなすが打ち込めるものを見い出せずにいた。
そんな中、ボランティアでジジババの卓球に付き合っていた所、ご褒美としてチケットを貰いライブに行くことになる。
そこで出会ったのが最上静香。彼女は幼少期からアイドルになりたいと修行を重ねたが家庭が厳格で父に反対されていた。
ライブを見た未来はその熱量に大きな刺激を受け、自分が情熱を燃やせる対象としてアイドルを選ぶことを決意する。
未来は静香もまたオーディションを受けたいと云う希望を持っていることを見抜くと一緒にアイドルになろうと誘う。
父の反対により諦める理由を探していた静香だが、未来に心の奥底に秘めた熾火を刺激され、死灰復燃する。
自由意志により親の頸木を打ち砕こうとすることこそ自立!最近は親も理解を示すようになることも多いよね。

キャラや思想は異なるが情熱を燃やせず燻ぶっていたという点で未来と静香は共通している

厳格な家庭に育ち父からアイドルの夢を一蹴される静香

今回のお話はガールミーツガール。少女と少女が出会うことで物語が始まるの。本作の主役は春日未来。彼女は超ハイスペックで何でもこなすことができ数多の部活をかけもちするが、能力があるからこそ自分の情熱を捧げるものを見つけられず燻ぶっていた。もう一人のヒロインは最上静香。彼女は幼少期からアイドルになりたいと願ってきたが、厳格な過程に育ったためお堅い父からアイドルになりたいという夢を一蹴され、燻ぶり続けていた。まぁ自分の娘がアイドルになりたいとか言い出したらフツーは反対するような。誰だってそーする。俺だってそーする。そんな二人がライブ会場で偶然出会い、ライブの熱狂に触発されることで、燻ぶっていた熾火に火が付き燃え上がるというのが基本的なシナリオ構造である。
 

夢を諦める理由を探していた静香の心の熾火に未来が火を付ける!

今回の百合百合ポイントは厳格な家庭に育ち現実主義的な思考をして夢を諦める理由を探している静香を、お気楽能天気ポジティブな春日未来が焚き付けるシーンである。春日未来がフツーの人だったらできない本質をつく質問をズバズバとかましてくる。それは本来だったら失礼なものかもしれないのだが、静香をして自分の心と向き合わしめるきっかけとなる。心の奥底を突かれた静香は幼少期からアイドルになりたくて修練を積んできた想いを発露させるのである。今こそ自由意志を示す時だ!親の反対という壁を乗り越えてこその自立である!腹を括った静香が未来のことを「ちゃん呼び」から呼び捨てに変える場面は全俺が泣いた。昔の作品だと封建的思考をする父親と対立し親の頸木を打破することが主題とされた。だが近年の作品だと親は頭から反対しているわけではなく、子どもの意志がかたいことが分かると逆に理解を示すようになってくれるパターンも多い。ミリアニはそうなるのかね。何にせよ静香が父に自分の意志を示すシーンはちゃんと描いて欲しいな!

幼少期からの夢を想起する静香
父親に自分の意志を告げるため立ち向かう静香
ジャングルジムの誓い