国防と産業大博覧会

【レジュメ】戦間期における軍港都市「呉」への帝国民の来訪 (参考文献:『呉市史』第5巻pp.1049-1074)

概要 軍港都市は、鎮守府・工廠の設置により形成された帝国日本の人工的な都市である。それ故、経済活動を海軍に依存しており軍縮時には深刻な影響を受けた。それ故、戦間期には海軍依存の転換が目指され、その一つとして博覧会の開催が構想された。しかし時…

加藤政洋「『呉花街案内』を読む」(上杉和央編『軍港都市研究Ⅱ』、清文堂、2012年、321-323頁)

『呉花街案内』に関するコラム。従業員の女性426人分の個別データが掲載されている所が最大の史料的価値であるとしている。 『呉花街案内』とは 呉市で1935(昭和10)3月から5月にかけて開催された「国防と産業大博覧会」の会期に合わせて発行されたB6の書籍。…

河西英通「「国防と産業大博覧会」の頃」(河西英通編『軍港都市研究Ⅲ 呉編』、清文堂出版、2014年、272-277頁)

本稿の趣旨 『呉市主催国防と産業大博覧会誌』を中心に「国防と産業大博覧会」の概略と特徴を述べる。 以下、本文内容まとめ 「国防と産業大博覧会」は戦前呉の一大ページェント 1935年3月27日から5月10まで二河公園と川原石海軍埋立地を会場に開催された 45…

上杉和央「軍港都市<呉>から平和産業港湾都市<呉>へ」(坂根嘉弘編『西の軍隊と軍港都市: 中国・四国 (地域のなかの軍隊 5)』、吉川弘文館、2014年、104-130頁)

本論の内容 軍港都市としての呉は空襲と敗戦により断絶したが、占領政策の変化と自衛隊の創設により軍隊の街として連続しており、「赤れんが」という海軍イメージの利用により、空間的な広がりを見せている。 【項目】 はじめに 平和産業港湾都市 連続と断絶…