水平線まで何マイル? 花見麻里矢シナリオの感想・レビュー

麻里矢シナリオは主人公くんの成長物語。
夢に向かって目標を立て努力を重ねている麻里矢を見て主人公くんは何を思うのか。

花見麻里矢のキャラクター表現とフラグ生成過程


麻里矢は航空部のエースパイロット。クール系おすまし女の子かと思いきや、その中には空に対する熱情が宿る。対航空部予選で敗北した麻里矢は、仲間になりパイロット養成のためのトレーニングをしてくれることになる。誰もが目標に向かって努力を重ねているのに、主人公くんは夢も目標も無いことを自覚し始める。だがそこに焦りは無い。その思いは憧れに近く、麻里矢に対して思慕の念を募らせていく。曰く「目標を持っているやつ、目標とする人のいるやつ、そのために努力しているやつ、そういう生き方をしてみたいと思う」。麻里矢はその思いを受け止め、高みを目指す態度を示すことで生きるための指標となるのだ。主人公くんが決意したのは、そんな麻里矢の支えとなること。高みを目指す人の役に立とうと努力することが彼の目標となったのだ。夫婦二人三脚で、麻里矢の夢を追うよということで、結局は理想的なヒロインの女の子が主人公くんの精神的支柱になるというエロゲではありがちなハッピーエンド。このシナリオでは、ライターさんがハードボイルド教官の口を借りて、視聴者であるキモヲタに「努力の大切さ」を説くスーパー説教タイムが見ものです。以下説教タイム!!



どんな挑戦にも必ず相応のリスクはある。
スポーツであれ、学問であれ、人生であれ。
挑戦とは挑み続ける行為そのものだ。
壁を越える、それだけを指して挑戦とはいわん。
夢を見ること、決意をすること、努力を続けること、危険を承知で踏み出すこと。
結果、取り返しのつかない失敗をしてしまうこともある。
無謀と勇気の区別は、時に曖昧なものだ、見誤れば時に傷を負うこともある。
悔やむだろう、嘆くものも諦めてしまう者もあるだろう。
だが捨てきれない夢にしがみついてあがき続ける者もいる!!
挑戦が結果に結びつくとは限らない。
それでも見果てぬ夢を追い、挑んだという事実は残る。
だが他人にとってはそんなものに価値はあるまい。
お前はお前の生きてきてた真実に価値が無いと思うか?
お前にとっての真実は、お前にしか価値が無い。
だがしかし、それがお前にとっての真実であることには変わらない。
成功であれ、失敗であれ、おまえの真実はたとえ花を咲かせることはなくとも・・・
必ず、お前自身の中で実を結ぶであろう。