雑録

水平線まで何マイル? 宮前朋夏シナリオの感想・レビュー

幼馴染と夫婦漫才しながら支えつつ支えられるというおはなし。
距離が近すぎてその思いをなかなか進められない幼馴染類型をとくと味わえ!!

宮前朋夏のキャラクター表現とフラグ生成過程。


朋夏は熱血脳筋スポーツ少女で男勝りな幼馴染。努力と根性を愛し全力全快!明るく元気に頑張ります。そんな朋夏の対照ともなるべき存在なのがわれ等が主人公くん。彼氏彼女は二人でひとつ。二人のかけらはぴったんこ。朋夏の健気な姿勢は主人公くんを鼓舞し、主人公くんのために朋夏も力を発揮する。パイロットとして訓練に励む朋夏を見守りながら「保護者」としての役割を気取っちゃう。だが主人公くんは朋夏の本質をなんら分かっちゃいなかった。朋夏のそのひたむきな頑張りに対してなんらアクションを返せずにいたのだ。超絶スルー。そもそも朋夏が得意だった体操を辞めざるを得なかったのも主人公くんが理由だったの。新しい技を覚えるたびに無責任にスゲースゲーと大喜び、だけど壁にぶち当たりどうしてもそのひとつのために全てを投げ出さなければならないとしたら?朋夏はトラウマ発動で体操を断念してしまうのだった。



そして再び、同じことが鳥人間コンテストに向けての合宿中に起こる。「保護者」を気取って勘違いして「指導者」にまでなったつもりなっていた主人公くんは、朋夏を追い詰め精神崩壊させてしまう。あたりかまわず当り散らす朋夏の描写は中の人の演技が秀逸だよ。主人公くんにとって求められていたものは「指導者」などではなく「精神安定剤」としての役割だったのだ。朋夏を遠洋漁業に行った夫を待つつもりで受け入れてあげるだけで良かったの。大会ぎりぎりでそのことに気づいた主人公くんは、自分が朋夏に感化され、その存在が大きくなっていたことを知った。朋夏が望んだことは、「いっしょに」頑張るという運命共同体としての一体感、そしてみごとトラウマを克服する。朋夏の力を発揮させるのは主人公くんがいるから、主人公くんが輝けるのは朋夏がいるからハッピーエンド。