てとてトライオン! 織原夏美シナリオの感想・レビュー

明るく前向き元気っ子とこころを通わすおはなし。ただそれだけ。
特に事件っぽい事件は起こらず、自然と惹かれあっていく過程をめでる作品。
強いて事件を上げるなら、二人が結ばれることぐらい。
その分、テキスト重視のキャラゲーモノとしての魅力が試されるといえよう。

夏美のキャラクター表現とフラグ生成過程


夏美は明るく前向きでどんな状況下でも楽しんでしまう女の子。その分、鬱や問題発生で精神崩壊することもなくシナリオの展開でどうこういうことは求められていない。その分、キャラゲーとして人物描写やテキストを楽しめない人には物語が単調と感じてしまうかもしれない。慎一郎が夏美に惚れる過程も、どのような過酷なイベントでも常に楽しすぎる夏美に惹かれていくのはあくまでも必定で何ら葛藤も無くフラグ成立!という展開。つまりは各イベント発生時における慎一郎と夏美の掛け合いによるテキストを楽しめばそれで良い。夏美シナリオにおけるあまりにもストレートな展開を逆に楽しめエンターテイメントだ!ストレスは皆無なのでせっかくだからニヤニヤしとけ!!


まぁ一応、問題らしきものも存在するのですよ?「二人が肉体的接触をするとその余波で学園地区運営システムが暴走するので、手と手を触れ合えないのというもの」。だがその問題もあっさり解決。端末のスイッチを切っておけば余波は生ぜず、問題なし。生徒会として一緒に学園のピンチに立ち向かったり、バイト仲間として働いたり、泳ぎを教えてもらったり、誕生日を祝いあったりしながら好感度を稼いでいく。二人の感度があがればあがるほど学園運営システムも効率化し、お祭りの日には、ついには高架橋もかかることに。みんなに祝福されながら橋の両端から歩み寄っていくふたりは接吻を交わすのでしたとハッピーエンド。