コンチェルトノート 東条白雪シナリオの感想・レビュー

白雪ルートはお嬢様&不治の病シナリオ。
封建的家制度に苛まされるお嬢様が不治の病を抱えながら駒にされるというおはなし。
死亡カウントダウンを抱えつつ、それでも愛を貫けるか!?


東条白雪はちょっと気弱で引っ込み思案な下級生。進矢に負けず劣らず不幸体質。そんな彼女のシナリオの核となるのが「女の友情」。白雪は名のある土豪の娘であり病弱体質で臓器に欠陥を抱えていた。外に出られない白雪にとって、父親が政争の道具として連れてくる資本家の娘たちとが唯一の外の世界の接点だった。家名のことなど関係なく子供たち3人組はすぐに仲良くなるが、その子どもたちでさえ道具とするのが産業資本家の生業飽くなき資本蓄積。つまりは、白雪のために臓器密売が行われ、犠牲になったのであった。何も訊かされず不治の病から回復したと喜ぶ白雪に残されたもう一人の南条はいい感情を抱くはずもなく、正負両方の想いに葛藤するのであった。白雪と南条の人間関係を修復するのがこのシナリオの第一の見せ場だ。



次の見せ場が「どうして白雪は不幸体質であるか」という謎。あらかじめ結論から述べれば、臓器移植の生命維持のためにあらゆる幸福を使っているからということ。この不幸体質の流れを修復することは即ち白雪の漸進的な死を意味する。だが、白雪ルートに入りフラグを構築し結ばれるためには、死亡カウントダウンを発動させねばならない。もうすぐ死にますけど愛してくれますか?そんな感情があるため、進矢が白雪に想いを告げ体を重ねても返事は貰えず。死亡カウントダウンに入り、面会謝絶で直接の交流も絶たれた中、南条の協力を得て再会すると、白雪が強さを見せる。南条ときちんと仲直りにも成功し、いつ死ぬか分からないままの不安も抱えながらも、進矢とともに生きていく。それもひとつの愛情のカタチということでハッピーエンド。