- この文章の趣旨
1.二つの社会科論
- 社会科教育とは何か?
- 社会科教育とは「社会認識を形成することを通して公民的資質を育成する」教科である。
- 子供・社会・知識との関連において社会科教育論は2つに別れ各々2つの下位類型があり全部で4極。
1.教科主義的社会科論
2.実用主義的社会科論
- 子どもたちの内的能力を育成することによって、社会を分かる社会認識の能力を育て、社会生活への影響力を高め、社会的有用性を期待する。
- (1)生活主義的社会科
- 子どもたちの社会背かつとの結合を重視
- 自らの問題、生活行動の問題に際していくつかの解決案が浮かぶだろう。しかし、この解決案を実際に行ったらばどうなるのかを考えると、新たな問題が生じる。この新たな事態で、個々人がどのような判断を行うのかを考えさせる。
- 日常生活と連続していることに生活主義的社会科の特徴がある。
- (2)生活批判主義的社会科
- 社会問題を個人のレベルから社会全体のレベルへと高め、社会問題の解決をより批判的・実践的に行う。
- 社会問題は子どもたちが根本的に解決できるわけもなく、ユートピア的教育になる。
- (1)生活主義的社会科
3.まとめ
- 教科主義的社会科論は、子どもとは独立した外的な存在としての知識を教育の主要な到達目標に置くのに対し、実用主義的社会科論は、子どもたちの日常の社会生活と連続した社会問題解決の可能性の探索を教育の主要な目標に置くことにある。
2.我が国の社会科教育論史
1.出発点としての22・26年版社会科
- 初期社会科の特徴「問題解決学習」と「相互依存関係」
- 問題解決学習
- 相互依存関係
- 初期社会科の欠陥
- 個人と社会の結合の保障
- 理論と実践、客観的知識と態度の関連の保障
2.社会科教育の可能性(1)
- 初期社会科は二通りの解釈をされた。上田薫の「個性的理解」論と勝田守一の「シヴィック・エデュケーション」論である。
3.社会科教育の可能性(2)
4.まとめ
- 社会科
- 初期社会科
- 上田薫「個性的理解」論・勝田守一「シヴィック・エデュケーション」論
- 日本生活教育連盟
- 昭和30年版以降文部省
- 教育科学研究会
- 初期社会科
3.社会科教育の現状と課題
- 1989年版以降社会科学習指導要領から、社会認識における客観的な連関の強調が主体的な連関の強調に変化させられてしまい、教科主義的な特徴から「態度主義的社会科」へと変貌してしまった。
- 社会認識を客観化させず、主観化させてしまう恐れがある。社会認識の形成や公民的資質の育成を個人化や主観化へ向かわせている。
- 故に本来の社会的な次元、公共的な次元、客観連関を再度取り込む必要がある。