雑録

星空のメモリア 小河坂千波シナリオの感想・レビュー

星空のメモリアの千波シナリオは、家族問題で自分をいらん子と思い込む異父昧を少女救済。
千波だけでなく、登場人物たち全員の家庭問題や過去が複雑に絡み合う。
存在意義を見出せず、明るくアホっ娘であることで抑圧しようとする千波を救え!!
千波シナリオは2学期に入らず、夏休み中が舞台。

いらん子少女千波


小河坂千波は明るく人当たりの良いアホっ娘少女。けれどそれは今現在の姿であって、過去にはとっても反抗期で手に負えなかった。アホっ娘であるのはそう振舞っているからであって、本当は自分が存在してはいけない存在だと思い込み、いつも苦しさに苛まされていたの。アホっ娘であることは精神崩壊の紙一重。千波は自分の出生の秘密を知ってしまい、それが母親を殺し、異父兄に迷惑をかけているのだと焦燥感に駆られていた。千波は、自分の母親が洋の父親三嶋大河を捨て、別の男に走り孕ませられて出来た子どもだったのだ。千波を産んだせいで一族郎党から追放されたママンは洋と千波を育てるために母子家庭ライフ。この国では女性が正規雇用で安定した収入を得るのは難しい。忙しく働く母と、そのために家事に追われる洋。二人を苦しめているのは、望まれてうまれなかった千波のせい。そしてとうとう母親は過労死で死んでしまった。じゃあ今度は兄の番なのでは?千波は明るく振舞う一方で枕を涙で濡らさぬ日はなかった。そんな千波を救ったのは家族の思い出オルゴール。千波の父が作曲し、母が伝え、洋と千波で完成させた手作りオルゴールは家族そのものだった。このオルゴールを聴き、千波は今日も頑張れる。

小河坂家の家庭環境


千波シナリオは千波だけのはなしではなく、というよりも寧ろ家族のためのはなしだ。洋と叔母の詩乃が家族になり、洋の父親の過去が語られ、異父兄妹でまぐわう。洋は叔母に世話になるにあたり生活費を少しでも入れようとバイトをしていた。そしてそのことを隠していた。子どもが産めない詩乃にとって、洋も千波も自分の子どもであるも同様で家族になりたいのに、洋はちっとも頼ってくれない。これは家族と思われていないから?悩む詩乃。周囲からのアドバイスに支えられ、きちんと向き合うことにした詩之と洋は家族の温かみを受け入れられるようになる。そして千波はメアと同類である悪夢刈りハンター:レンに自分の存在意義を否定する自分を刈って貰い、いらん子である苦悩から解放される。そう、千波には受け入れてくれる家族が居るのだ、洋がいるのだ。焦燥感を打ち消した千波は愛でたく洋と結ばれる。思いのままにということで、血がつながってるのにまぐわうことに全く悩みとか無いねぇ。


一方、千波と洋の親たちのお話。洋の父;大河は片思いしていた少女に再会するために教師になったが、既に少女には男が存在していたのだけれど、その男は余命幾許もない状態で苦悩の果てに悪夢ハンター;レンに自分の記憶を少女から抹殺してもらう。そのお陰で大河は少女と結婚でき洋が生まれましたよ、けど結局は元の鞘に収まり千波が生まれましたよという展開。ママンは結局、罪を贖うためにどちらとも結婚せずシングルマザー生活を選んだ。千波は自分が生まれたことをいらん子であると思い込んでいたけれど、それは千波が否定することじゃなかったの。ママンは母子家庭ライフを送ることに筋を通していたし。それは幸せな生活だったのだ。シナリオは千波はいらん子じゃないよということを強調しながら終局。最後は洋と千波で三嶋大河に会いに行く。それは過去の蟠りから前進できることなのよとハッピーエンド。