? はじめに
? フランス北東部の国境地域
- ヨーロッパ中軸国境地帯の地理的特質
- 国境線と言語境界線が複雑に錯綜する地域(第2図):特にゲルマン系言語とラテン系言語
- 政治的境界(国境)と文化的境界(言語境界)が必ずしも一致しない
- EUの論理と国家の論理、地域の論理、住民の論理が複雑に錯綜することになる
- フランス北東部国境地帯
- ヨーロッパ中軸国境地帯の西側部分
- 国境の防壁効果にわざわいされ経済的ポテンシャルが高いにもかかわらず東部に比べて立ち遅れ
? 国境地域におけるトランスボーダー化の進展
- トランスボーダー化には、様々な側面があるが、ここでは通勤流動と自治体間の連携を扱う。
?-1 通勤流動の拡大
- アルザス・ロレーヌ地方は「国境を越えた通勤流動」が最も活発な地域(第3図)
? むすび
- トランスボーダー化しているからこそ、国境は依然として重要な地理的要因
- 法律的・制度的・文化的な側面では、国境が今なお空間的な不連続線であることに変わりは無く、自治体間の連携にさいしても大きな障害となっている
- 国境の地理的意味がどのように変容しつつあるかという問題は、EU統合の成果と意味が注目されている現在、ヨーロッパを地理学的にとらえるさいに最も興味深い問題のひとつ