そらいろ つばめafter story 「親としての戦い」編

つばめ√つばめend後の「闘病する娘を抱える親」としてのシナリオ。
ナルキッソスでは、病気の不条理と折り合いをつけ自殺する当事者が描かれましたが、今度は親という第三者
ラムネのスタッフルームの1980年も含め、ほんと死生観?を書くのが上手いなぁと。
愛する女が崩れそうになるとき呪いや恨みの対象となり全てを受け入れ支えることが出来るのか!?
世の中に多々ある不条理、「しょうがない」と思うしかない諦念、ニルアドミラリィ。
まぁ結局、娘死なないで回復するのですがね。

子どもの為なら親はその全てのことは犠牲にできるのだと知った。


つばめ√では、つばめが遺伝的に病気を持っていることが鍵となっておりました。将来自分の子どもが発病したとき、産んだつばめの心の支えとなれるのかと。その誓約を今、果たすときが来た。娘を出産し、5歳まで何の発病も無く、穏やかに平和に暮らしていた。このまま成長することを当然だと思い始めたとき、しかし、そんな幸せは続かない。娘発病、大きな施設は東京にしかなく、家族離れ離れ。直面する娘の生命の危機と、莫大な治療費という現実。一家総出で娘のために金を稼がねばならない。お金が幸せではないけれどお金で守れる幸せもある。田舎で自営業を営む主人公くんとは毎晩電話で話すだけ。中卒のつばめにはろくな仕事が見つからず、自給600円で弁当にから揚げを詰め込むパート。しかも職場の雰囲気最悪で陰口を叩かれる毎日。身も心も擦り切れ、それでも子どもの為にとアンリミテッド底辺わーくす。髪が長いと陰口叩かれりゃ髪を切る。つばめはおんなから母親へと成長したのだ。後ろ髪惹かれるのは、かつての自分。お気楽に笑い、ぽやぽやしている小娘である自分を見るたびに負の感情が募るのだった。



つばめを支えていたのは、娘の存在だった。治るかもしれないという希望的観測がつばめを突き動かしていた。だが、治らないかもしれない覚悟をしろといわれたらどうなる?つばめはもう限界だった。こんな時こそ、我らが主人公くんが救わねばなるまいて。娘とつばめに会いに行く。そこで目にしたのは疲弊したつばめ。今こそ誓約を果たさん、つばめに呪われろと遺伝性の病の秘密を打ち明ける。それを聞いて愕然としたつばめは、主人公くんと出会う前で時を戻して、主人公くんと出会わなければ良かったと嗚咽を漏らす。しかし、それは全てを否定することで・・・。何があっても受け容れる覚悟を持つ主人公くんはつばめを諭す。どんなときでもつばめを支えると。呪われてだって妻を支える。・・・そして一年後、つばめが帰ってきた。バスで家を目指す二人。思い起こすのは過去の記憶、幼少期にも学生のときにも儀式で誓い合ったのにきちんとした結婚式を挙げていなかったねと。もういちど、思い出のバス停で結婚式を挙げようと。ふたりが誓いを交わす中、ひょこっと現れたのは我が娘。生きてたー!!ご都合主義と言われようが悲劇よりは良い?病気に打ち勝った娘はまた、大人への道を再生産されていくのとハッピーエンド。