雑録

さくら、咲きました。解放√「さくら」「桜」シナリオの感想・レビュー

『さくら、咲きました。』でメイン3人をクリアすると、伏線回収劇場のはじまりです。
伏線回収劇場では、主に部長姉妹の過去話がメインとなります。
結局、隕石は軌道を逸れ、地球は滅亡しないことは既に分かっていたそうです。
地球脱出計画で不老不死技術を断絶させることが目的だったとか。
そして技術断絶後の世界で主人公くんらは多くの死を看取ることになる。

解放√「さくら」と「桜」の概要

これは生活部の部長たちのおはなし。この作品の設定として不老不死の存在である「トコシエ」という概念がありますが、部長の妹であるさくらがそれを忌むのは何故かということが明らかにされます。部長たち姉妹は生物実験の被験者であり、半永久再生機関に作り上げられていました。そのため脳をつぶさない限りは再生できるのです。ゆえに人体実験と称して苦痛を味わってきたのでした。そんな二人はある日、突如解放されました。監視がいるのではないかとびくびく暮らしていく毎日でしたが、さくらに友達ができたのです。初めての友達に狂喜乱舞するさくらでしたが、その友達はホスピスで死が近かったのです。不老不死である自分と死が目前の友。案の定、友達は死にますが、精神的ダメージははかりしれませんでした。ここで部長姉妹の歩む道が異なり始めるのです。部長は「人と人との関わりが楽しさと強さを与えてくれるので、"今"を見つめ続ける」道を選び、妹のさくらは「"終わり"を見つけにいく」道を選ぶのでした。そのため部長の妹さくらは「トコシエ」が可哀想な存在であると示唆し続けたのでした。


そして地球滅亡隕石事件ですが、これは「トコシエ」という不老不死の科学技術を排除するためのものでありました。宇宙移民団に全てを押しつけ捨て去る道を選ぶわけです。不老不死の存在は世界をいびつにし、破綻や崩壊を招き寄せます。死を見つめず惰性を貪ることは、生きてはいないとも同義。死を見つめることで限りある生に活力を見出し、死と向き合うことによって人生の中で人間が一番輝くと語られます。こうして、本編では死に対して恐怖するつばめでしたが、死を見つめる強さを見出したのでした。こうしてトコシエ技術の断絶によって、不老不死ではなくなった人類を、主人公くんやつばめは看取り続けていくことになります。グリザイアシリーズでも引用された犬のことわざ(「子どもが生まれたら犬を飼いなさい」)がしんみりきます。ですが残念なことに、死と立ち向かうシーンが描写されません。トコシエでない美羽が死ぬシーンとか入れればいいのにね。それで最後には宇宙移民であった都が帰還し、トコシエは解除できる技術が発見されたことが告げられます。こうして生きることの尊さをしった生活部は今日も全力で生きていく!!ということで「今日は地球がうまれてから一番にぎやかな日になる!!」とグランドエンド。