雑録

Re:birth colony -Lost azurite- 瑠璃ルートの感想・レビュー

『Re:birth colony』の瑠璃シナリオは「愛する女を世界の為に犠牲にできるか」というおはなし。
ご都合主義的展開で、エンディング後即座に、瑠璃があっけなく蘇生するため感動の涙もあったものではありません。
主人公くんは苦悩の果てに「愛する女が犠牲にならなければならない世界なんて滅亡したほうがいい」という考えに至ります。
そんな考えをヒロインが自己犠牲を実行することで嗜めるという所に、このシナリオの醍醐味があるのですが卓袱台返し。
おはなしの都合上、瑠璃は消滅させておいた方が、綺麗にまとまった気がします。

瑠璃ルートの概要

瑠璃は孤児で親探しのためにアイドルやってます!的な存在です。ただのアイドルにすぎない瑠璃が物語の問題の渦中に巻き込まれる要因となったのは「昏睡してしまう病」が広がったということでした。この病気をなんとかするために主人公くんは無茶を重ねます。孤児であった瑠璃は主人公くんに依存して生きてきたので、あまりにも自己を軽薄視する主人公くんを見てハラハラドキドキです。そのため瑠璃は主人公くんを我が手に留めておくために、主人公くんを強姦し処女を散らさせて、罪悪感に漬け込んだのでした。こうして出来上がったのが、恋愛とはいえないような歪な背徳的関係だったわけですね。そそります。こうしてフラグ成立後、瑠璃の親探しは意外な展開を見せます。なんと瑠璃の本人も知らない隠された実態は、世界の維持の為の「生体パーツ」という役割でした。主人公くんたちの世界は劣悪な自然環境から人類を保全するために隔離されたシェルターの内部で形成されています。そのシェルターは生体脳を用いることで成り立っており、瑠璃がその遺伝的適応者だったというわけです。こうしたシェルター内で発生した「昏睡してしまう病」を解決するためには、現在シェルターを維持している生体脳を犠牲にし、その後継として瑠璃に世界を引き継がせることが求められたのでした。



瑠璃は苦悩します。自分は500年前の人間であったことを、世界維持のためのクローンかもしれないことを、生体脳を引き継いだら自我を喪失することを。一方主人公くんは「世界の為にひとりを犠牲にすれば、平和に問題が解決する。でもそれが愛するヒトだったら?」というジレンマに悩まされるわけです。主人公くんが苦悩の果てに出した答えは、「愛する女を犠牲にしなければならない世界だったら、そんな世界は滅んでも良い」というものでした。しかし、瑠璃はそんな主人公くんNOを突きつけます。引き取ってくれた義母が自分のために殺されかけた残虐な姿を見て「死にたくないけど、他の人が死ぬのも無理だって」と悟るのでした。こうして、主人公くんの目の前で瑠璃は思念体となっていくのでした。瑠璃を喪失し、うな垂れる主人公くんを抱きとめ、励ましながら消えていくラストのところは結構名場面といえるのではないでしょうか。こうして世界のために犠牲となるという悲劇を主体的意志で選択したのでしたという美談が成立したのですね・・・ここで終わっておけばいいのに!!おーっとトンデモ超展開ご都合主義が発動だ!!なんと外部のシェルターの新技術で、瑠璃の意識を持つ思念体をサイボーグの身に投影させることに成功⇒復活。こうして主人公くんと一緒に歳を重ね一緒に死んで行けるねとハッピー?エンドになったのでした・・・。