プリズムリコレクション 久我山このかシナリオの感想・レビュー

プリズムリコレクションのこのかシナリオは「エピソード記憶の忘却」がテーマ。
昔、efという作品で記憶を保持できない少女が小説を書き上げるというシナリオがあったな。
この作品では、近未来情報技術におけるデータ管理能力というのが見せ方になっている。
キャラゲーの性格が強く、ダラダラと長く続いた割には今ひとつ盛り上がらず眠いです。
他ヒロインのシナリオでテーマとなっていることがあっさり片付く。

久我山このかシナリオ概要

  • 情報技術におけるデータ化記憶整理術編
    • 久我山このかは兄大好きなHENTAI記録魔の妹(実妹)として設定されています。ですがそれには理由があり、このかはエピソード記憶を3日しか保持できなかったのです(単純な知識蓄積はできる)。そのため、最先端技術を駆使してデータ記録を行っていたのでした。そんなこのかに対し、デジタル保存していなかった紙媒体の記録をデータ化して検索性を上げようという話題が出てきます。そうすれば、忘れてしまったとしても情報を瞬時に取り出せるからです。こうして、スキャナーを使った自炊作戦が始まります。このかの親友の雛乃にライターが吐かせた「データ化するだけでは結局死蔵することになりますし、作成したデータに光を当てる仕組みにするまでがデータ化だとわたくしは考えます」というテキストは参考になりますね。
  • 兄の喪失感への恐怖によるフラグ成立
    • 兄に対して最初から好感度MAXなこのかでしたが、フラグ成立の要因となったのは、兄がいなくなってしまうという恐怖を抱いたからでした。幼少期、主人公くんとこのかで遊園地に遊びに行った際、主人公くんはこのかを間接的な要因として事故にあっていました。その時の記憶が、遊園地で遊んでいたこのかに突如としてフラッシュバックしてしまったのです。こうして、一人になることを極端に恐れたこのかは、自分が性的に主人公くんと繋がりたがっていることを実感し、フラグ成立と相成りました。そこからは、兄の柄パンをくすねたりおなにゅーを見せつけたり体を洗わせたりとやりたい放題。君ら性に解放過ぎやねん。

  • 軍事転用事件と記憶再生装置
    • 雛乃シナリオではメインとなる情報技術の軍事転用問題ですが、このかシナリオではあっさりと解決します。こう、他ヒロインルートでメインイベントとなってるテーマが瞬時に解決していくテキストを目の当たりにすると、しょんぼりしますね。作中でもさくっと「クーヴェルラントの軍人が実はアレストニアへ寝返っていて、友好国である日本の民間企業と共謀して技術を国外へ流出させようとした」と表現されます。久我山家の両親がこのかのために開発した「自動記憶再生装置」が、軍需用アンドロイドに転用されようとしていたのですね。この危機を無難に乗り切った久我山ファミリーは、ついに記憶補助システムの開発に成功します。見事、このかの記憶問題は新型技術によって克服されたのでした。めでたしめでたし。このかは漫画家デビューしてハッピーエンドです。
  • 近親相姦について
    • 古今東西「妹」モノにおいては、近親相姦の禁忌は避けられません。このテーマをどのように処理するかで、作品の出来も決まってくるといっても過言ではないでしょう。特に本作では、主人公くんと父親がわだかまりを抱いているので、どのように扱われるのかに体験版の時から着目していましたとも。・・・ヲイ!問題にすらならなかったよ!!久我山夫妻はこのかの記憶補助システムを構築する際、情報端末を閲覧しており、そこに記録されていたデータで近親相姦の様子を既に知っていたのです。当初は悩んだそうですが、二人がそういう関係になってしまったのは研究一筋で子供にかまってやらなかった自分たちにも責任があり、このかには主人公くんが必要との結論に至ったと理解されました・・・こんなんでいいのか!?ついでに観光案内部のメンバーズも二人の近親相姦を受け入れ全面的協力をしてくれることに。さくらむすびとかクロポのよるよるとかましろ色とかではあんなんに葛藤しているのに・・・。Let's背徳どころか背徳感すら感じないよ!!