雑録

アストラエアの白き永遠「橘落葉シナリオ」の感想・レビュー

表メインヒロインの落葉シナリオは「そして僕らは家族になる」というお話。
主なイベントは(1)父親問題の克服と(2)姉妹間の信頼。
崩壊していた家族が主人公くんを軸にもう一度家族として昇華される。
†「みんなで支え合うのが家族なんだから」

橘落葉のキャラクター表現とフラグ生成過程


  • (1)橘家の家庭の事情
    • 橘家は父子家庭。橘家の母親は妹の葉月の出産と引き換えに命を落とし、父親は仕事一筋で家庭を顧みません。姉の落葉と妹の葉月は手と手を取り合って暮らしていたのです。落葉は父子家庭でも葉月が引け目を追わないように一生懸命家事を回し、葉月はそんな姉に気づいているので迷惑をかけないようにいい子で居ようとしています。お互いを想い合い仲も良好なのですが、そんな家族形態は異常であり、お互い無理をして作られた家族は崩壊の序曲を奏でていたのでした。そんな折り、橘の父から派遣された主人公くんは落葉たちと一緒に暮らすことになります。父性を欲していた葉月は主人公くんにすぐに懐き、落葉もまた主人公くんの優しさに惹かれていきます。


  • (2)父親問題の克服
    • 主人公くんを軸にして新たな家族が形成されてくるのですが、そのためにはやはり父親問題を克服しなければなりません。父親は不器用なだけで娘を放置していたのではありません。仕事一筋だった自分が今更どの面下げて娘たちに会えばいいのか分からなくなってしまっていたのです。そして自分の仕事は死んでいった妻が応援してくれていたものでした。そのため仕事を辞めて家族のために生きることは妻を裏切ることだと感じていたのでした。部下の主人公くんに発破をかけられた橘の父は娘たちに再び会いに行きます。落葉は今まで家に寄りつかなかった父親との面会に困ってしまいます。そこで自分の決断を棚上げにして妹に丸投げ。落葉は怖かったのです。妹の葉月が父親に取られてしまいホントウに自分がひとりぼっちになってしまうことに。ここで本作のモチーフとなっている「異能」が発動し、落葉の「共感」能力によって、お互いの心情をわかり合うことができ、父親との問題が解決するのでした。


  • (3)姉妹間の信頼
    • 父親問題が克服されても、落葉と葉月の問題が残っています。二人の問題はお互いを想い合いすぎているということ。落葉は葉月に不自由のない園児らしい生活を送って欲しいのですが、葉月は落葉が気を遣っていることを知り過ぎていたのです。父親問題の一件で素直になれた落葉は主人公くんと結ばれ懇ろな仲になるのですが、すると葉月は自分の存在が落葉の負担になっているのでは?と思い始めてしまうのです。そのため休日になると友達の家に遊びに行くと嘘をつき実際は一人で時間を過ごしたり、平日も幼稚園から独りで帰って家事をこなそうとしたりしてしまいます。主人公くんはそんな葉月の行動を知りショックを受けるのですが、主人公くんにはもう落葉という存在がいます。独りで抱えず、二人で相談。次の休みにまたもや一人で出かけていく葉月に対し、主人公くんは落葉と二人で迎えに行きます。そして覚醒した落葉の異能「共感」能力を発生させて、亡き母の残映を投影し支え合う家族の大切さを説きます。こうして解放された家族パワーにより葉月は家族における自分の存在を受容することができたのです。主人公くん・落葉・葉月により新生☆橘家が誕生した瞬間でした。「そして、僕らは、家族になる!!」とハッピーエンドを迎えます。