雑録

アストラエアの白き永遠「螢りんね」シナリオの感想・レビュー

りんねシナリオは「舫いを結ぶ」おはなし。
流れ漂う主人公くんの心を追いかけ続け、一途に想いを募らせるいじらしさ。
りんねの気持ちに主人公くんは気づき、それに応えることは出来るのか。
主人公くんとりんねは二度関係性を構築します。
一度は恋人として、二度目は異母兄妹として。
主人公くんの帰る家はりんねの傍だ!とハッピーエンド。

りんねのキャラクター表現とフラグ生成過程


  • (1)「異能」という繋がりで二人を結びつける
    • りんねは主人公くんの異母妹。しかしそれを隠しており、りんねは仕事のパートナーとして主人公くんを支え続ける毎日。主人公くんは自分の異能を忌避し、社会から排斥されてしまったのは異能のせいだと苦悩しています。一方りんねは自分と主人公くんを繋げてくれたものは異能の存在であったので、自分の特殊スキルを好いていたのです。故にりんねは「自分の異能は主人公くんから貰ったもの」だと確信を得たがっていました。人はどうして異能を獲得するのか!?その根拠が主人公くんとの繋がりにあればりんねは自分と主人公くんとの関係性をより強固のものにすることが出来ると考えていたのですね。主人公くんを思うからこそ異能の本質を解き明かそうとしていたりんねですが、自分が好んでいる異能の存在を主人公くんが忌避しているという事実に耐えられなくなってしまいます。葛藤の末、りんねが出した答えは「能力者である自分を受け入れる」ということでした。「能力者は所詮、利用されるだけの存在だ。だったら誰に利用されるかぐらい、自分で決めてみたい。りんねもまた選んだのだ。せっかくもらった不思議な力。この贈り物を、その全てを陸(※主人公くん)のために使いたい」。りんねは「恋は戦争」と称して主人公くんに異能バトルを挑み自分の想いをぶちまけます。「能力のせいで自分は独りになっただなんて、あなだにだけは考えて欲しくなかった」と説くりんねの想いは主人公くんを打ち、主人公くんもまたりんねと出会えた自分の異能を受容することが出来たのでした。

  • (2)異母兄妹であることを受け入れるということ
    • フラグを構築して懇ろな関係になる二人でしたが、肉体的に結ばれたからこそ、りんねは隠していた後ろめたさに囚われていきます。その秘密とは二人が異母兄妹であるということ。りんねは恋人という関係だけでなく、兄妹としての絆もまた欲していたのです。ですがまぁ近親相姦というものは様々な困難があるわけで、それをむやみやたらに暴露するのもどうよ?との感情もあるわけです。苦悩するりんねでしたが、ここで今までのシナリオの中で触れられてきた「たとえ道が見えなくても、一歩を踏み出してみたい」が発動するわけですね。ついにりんねは主人公くんに事実を伝えます。「りんね父は社会的成功と共にりんね母を捨てた。りんね母はりんねを身籠もっている最中に、夫が別の女との子どもを残して他界したことを知る。夫を愛していたりんね母はその子どもが自分の息子でなかろうと引き取ろうとしていた。だが病弱であったりんね母はりんねを出産して間もなく死亡。りんねは異母兄である主人公くんのことを残された繋がりとして追いかけ続けてきたのだと」。イモウトであることを主人公くんが受け入れてくれるかとの苦悩は、もう既に主人公くんにとっては些細な問題にしかすぎません。家族に飢えていた主人公くんは恋人でもあり異母兄妹でもある関係性に新たな家族形態を見出し、それを受け入れます。こうして二人はハッピーエンドを迎えるのでした。