恋する彼女の不器用な舞台(体験版)の感想・レビュー

『恋する彼女の不器用な舞台』は演劇を辞めた少女を文化祭で再び舞台に昇らせるはなし。
原画ゲー×部活モノ×文芸部×文化祭×演劇やろうぜ!
文化祭で演劇という大量生産された作品群の中、カントクの原画で勝負をかけるか。
幼馴染みのメインヒロインが最初から好感度MAXでおんぶ登校とかトンでも設定だよなぁ。

体験版概要

  • 文芸部の主人公くんと文化祭の課題
    • 主人公くんは弱小文芸部に属する読書が好きで文章がそこそこ上手という設定です。メインヒロインの幼馴染みやツンデレ黒髪後輩、同級生の男の娘系友達は、主人公くんが書いた文章からフラグ構築が始まります。幼馴染みは幼少期から主人公くんが語る「おはなし」が好きで好感度が蓄積されていきました。またツンデレ黒髪後輩は中3の時、学校見学がてら訪れた文化祭で文芸部の部誌を購入し、高1時代の主人公くんの小説に感銘を受けて高校を選んだとのこと。まぁ体験版では主人公くんが書いたと設定される文章は出てきませんが。こういう主人公くんの才能系はきちんと具体的に表現して欲しいですよね?ただ文章が上手いとだけ書かれても、具体例もなしに読者に設定として納得しろというのはちょっと暴論気味。そんな文芸部の主人公くんですが、生徒会から文化祭で部誌を100部以上売るようにとの課題に挑戦していくことになります。

  • 主人公くんの脚本で演劇やろうぜ!
    • 部誌を100部売るという課題に対し、主人公くんは同じ弱小部活動である演劇部と協力することになります。演劇部に与えられた課題は文化祭で舞台公演の出し物をすること。しかし演劇部が部員が二人しかいないのでそれもなかなか難しかったのです。そのため、主人公くんが書いた脚本で舞台公演を行い、そして部誌に脚本を掲載して売るという方針が固まったのでした。ここでメインヒロインの設定が生きてくることになります。メインヒロインの十川真優は幼少期において演劇の子役で大活躍していました。しかしながら現在は演劇を辞め、学校も保健室登校ならぬ文芸部室登校で授業も受けず、コミュ障でだらしない生活を送っているのです。主人公くんは真優がヒッキーにならぬように毎日たいへんな労苦をしながら真優を登校させます(いわゆるおんぶ登校)。

  • 主人公くんとメインヒロインとの絆が深すぎて他のヒロインが太刀打ちできない
    • 主人公くんは、真優が主人公くんと二人だけの人間関係の構築(セカイ系)にならぬよう、周囲の人々とコミュニケーションが図れるように配慮する毎日を送っています。まさにお父さん。主人公くんがいればなにもいらないと依存してくる真優に対し、文化祭でみんなと協力して一つのモノを作り上げるという経験をさせてあげたい、再び舞台に立って欲しいと主人公くんは願います。一方、真優は主人公くんの物語を期待しているので、主人公くんの脚本でなら役者を演じても良いと引き受けることになるのでした。なんかもう主人公くんと幼馴染みメインヒロインのフラグが構築されすぎていて、その他ヒロインが太刀打ちできない。せめて主人公くんに惚れているツンデレ黒髪後輩がどこまで戦えるかにかかっている気がします。