雑録

言の葉舞い散る夏の風鈴「夏の卒業式」(真額詞葉グランドエンド)の感想・レビュー

スランプに陥った声優が、高校での声優部の活動を糧にして再起する話。
才能だけでやってきた人材は少しのことで躓いただけでもうお先真っ暗さ。
主体的意志が無かったため踏みとどまることができず投げ出してしまうの。
しかし、それは自分を見つめ直すことにも繋がり、新たな強さを得るきっかけ。
メンバーたちと育んだ絆により復活した詞葉は再び声優業に就くのであった!
(・・・演劇部のキャラ達使い捨てでフェードアウトでしたね・・・)

スランプに陥ったからこそ、今まで才能に依存してきた自分の無意識を見つめ直し、主体的な意志を獲得することができるの!!

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  • 声優業復帰決意編
    • 真額詞葉は「こころん」こと大人気声優:日華こころ。しかしスランプに陥り声優業を辞め、フツーの高校生に戻ってきました。留年しているのに上手くやれるのかしらん?と思い悩む詞葉の支えとなったのが、我らが主人公くん。紆余曲折を経て声優部に入部した詞葉は、趣味程度なら自分の経験を活かしてもいいかもしれないと思い、攻略ヒロイン3人組の演技指導を行うことになったのです。主人公くんは誓います。俺に声優の素晴らしさを教えてくれたのはこころんだ!だったら今度は俺が声優の素晴らしさをこころんに教えてやる!!!と。個別ヒロインのルートを通して、詞葉もまた声優業の奥深さを掘り下げていくことになります。そして、3ヒロイン攻略後にグランドルート(「夏の卒業式」)が解放されると詞葉は再び声優業を目指すのでした。
    • シナリオを進めるためとはいえ、序盤~中盤の演劇部が少し可哀想かもしれません。【毎年おこなっていた卒業式後の演劇部3年生の舞台が今年からできなくなって悲しみ!!】→→【だったら声優部と演劇部で合同で舞台をすればいいじゃん☆ナイスアイディア】とかいって、演劇部が提供してくれた脚本を使っての練習が始まったのですが・・・途中から話がそれていき演劇部は完全にフェードアウト。必要だったのは演劇部がくれた「卒業」という脚本だけであり、このためだけに演劇部を出したのか・・・と思うとちょっと勿体ない気がします。



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  • 舞台審査オーディション対決編
    • それはさておき、詞葉は再び声優業を目指してゼロからオーディションを受けることになります。主人公くんと二人三脚でシナリオの解釈とキャラの掘り下げを行い着実に審査を突破していきます。ついでにフラグも成立します。しかしそんな順風満帆な二人のもとに、突然のお知らせ。なんと詞葉は退職ではなく休職扱いとなっており、オーディションに合格したら復職して欲しいと頼まれるのです。ですがそれは学校にも満足に来られなくなるし声優部も辞めなければならないことを意味していました。決心した詞葉は部員たちに自分の意志を告げ、舞台審査は応援に来てほしいと頼んで、別れることになります。
    • 舞台審査では、仰子先輩√で出て来た、日華こころのライバル詰草さんが立ちはだかります。良い作品になるのであれば、自分が役を取れなくてもいいという思想を持つ演技狂の詰草さんにどう立ち向かうか。舞台審査において二人は全く方向性の違うキャラ表現で演技を行い、決戦審査となります。そこでの圧倒的な詰草さんの演技を見せつけられた詞葉は足がすくんでしまうのですが・・・
    • はい、ここで大団円スイッチオン!!応援に駆け付けた声優部の仲間たちが激励の叫びをあげるのです。これに励まされた詞葉は、主人公くんとともに行った、シナリオ読み込みによるキャラ造形理解をいかんなく発揮!!見事、役を勝ち取るのでした。オーディション最終局面の表現は是非ご覧になってほしいところ。今まで詞葉はマイクの前に立てばキャラを演じるもう一人の自分が自然に現れていたのだそうです。しかしスランプによりそれができなくなってしまっていました。ですが、声優部での活動を通して、才能に依存したキャラ演技を脱却できたのです。すると、どうでしょう。今度はより深いカタチで、キャラを演じるもう一人の自分が舞い降りたのです!!!この場面はイベントCG効果もあってグッとくる演出となっています。



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  • 声優部の卒業式編
    • オーディションに勝ち抜き、9月から声優業に復帰することになった詞葉。最後の思い出作りとして夏休みに一つの作品を収録しよう!ということになります。ここで演ぜられる脚本が、本来なら卒業式で行うはずであった演劇部との共同公演のシナリオ『卒業』。夏休みをかけて練習し、8月31日を本番の収録日とするのですが・・・なんと詞葉は打ち合わせが伸びて時間に間に合わなくなってしまうのです。詞葉の出番は劇の終局部分だけなので、携帯電話をオンにして通話状態にしながら、先に収録を始める部員たち。間を持たせるために、次々と詞葉との思い出を語っていきます。それは個別√で主題となった各部員の煩悶や葛藤。それらを詞葉のお陰で解消できたと感謝の念を示していくのです。そして最後に詞葉が間に合い、それぞれの部員に応えていきます。みんながいたからこそ、自分は声優業を見つめ直すことが、スランプから脱却して大きく成長できたことを語るのです。こうして詞葉は声優部から「卒業」していきます。声優部のみんなと将来何らかの形で共演できることを信じて!!!主人公くんは音監を目指す決意をし、みんな大好きハッピーエンドで締めとなります。

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